2022シーズンに向けて、各球団は新しい助っ人選手を獲得している。優勝するためには外国人選手の力は必要不可欠。彼らの働きがペナントの行方を左右するのは間違いない。セ・リーグ6球団で期待の新外国人選手を一人取り上げ、どれくらいの成績を残すか予想する。 東京ヤクルトスワローズ
高橋奎二、
石川雅規の好投で昨年の日本シリーズを制したヤクルトだが、両左腕ともに規定投球回には達していない。
田口麗斗もシーズン途中で中継ぎに配置転換されるなど、まだ先発左腕陣には不安が残る。そこで、獲得したのが新外国人左腕のアンドリュー・スアレス投手だ。2018年には先発としてメジャーで1年間を通して投げた経験がある。また、昨季は韓国リーグで10勝をマークし、防御率も2.18と安定感を見せた。開幕先発ローテーション入り、そして規定投球回クリアは予想できる。勝ち星については、強力打線の援護があれば、2ケタ勝利は固いだろう。まずはオープン戦の登板に注目したい。
阪神タイガース
17年ぶりの優勝へ向け最大の懸案事項はクローザー。2年間完ぺきな抑えをしてきたスアレスがパドレスと契約したことで、新たな助っ人投手と契約した。一人が
アーロン・ウィルカーソン投手。もう一人がカイル・ケラー投手だ。矢野耀大監督にはウィルカーソンを先発にする構想があるとされ、必然的にケラーがクローザーの第一候補だ。2019年にメジャーデビュー。昨季パイレーツで32試合に登板。真っすぐは常時152キロで最速157キロ。193センチの長身から角度のある真っすぐと鋭く落ちるカーブで打ち取る。ケラーが30セーブ以上を挙げられるようだと、阪神の優勝も見えてくる。それだけの力は持っているだけに、あとはどれくらい早く日本の野球に慣れるかだ。
読売ジャイアンツ
このオフ、巨人は3人の外国人選手と新たに契約を結んだ。2年連続米独立リーグMVPのA.
ウォーカー外野手と、MLB96発&98盗塁のG.
ポランコ外野手、そしてMLB28勝右腕のM.アンドリース投手だ。特にアンドリースは、近年リリーフがメーンではあるものの、先発経験も豊富で、立て直しが急務である先発投手陣の一角として期待される。昨季の最速は152キロで、130キロ後半から140キロ前半のカッターを低めに集めるゴロ投手。シーズンを通してローテーションを守れば成功。その上で、10勝以上を挙げてくれれば大成功と言えるが、果たして。
広島東洋カープ
鈴木誠也のMLB移籍によって、要を欠くことになる攻撃陣。四番候補としては
佐々岡真司監督もさまざまな構想を描いているが、その中の1人がライアン・マクブルーム内野手だ。昨季3Aながら115試合に出場して32本塁打を放ったスラッガー。対応力を見せて、日本球界でも100試合30本塁打以上を期待したい。そのために問題となるのは起用ポジション。本職は一塁だが、一塁は昨季、
坂倉将吾が62試合を守り飛躍のきっかけをつかんだポジションでもある。マクブルームの起用を見越して坂倉は三塁にも挑戦しているが、いずれにしても新助っ人の状態次第。指揮官が「起用したい」と思えるほどの打棒を見せられるか。
中日ドラゴンズ
打率、本塁打、得点とリーグワーストのチームとあって、クリーンアップを打てる新助っ人の獲得は必至と思われたが、現時点ではまだ獲得のニュースは届いていない。支配下登録の新助っ人はゼロの状態だが、パイプの強いキューバから育成契約で2人を獲得している。21歳の
ギジェルモ・ガルシア内野手と22歳の
フランク・アルバレス投手だ。ともにキューバの若手有望株であり、R.マルティネスや
ロドリゲス、また
A.マルティネスも育成からのスタートだったことを考えれば、今後が楽しみな逸材だ。特に
ガルシアは昨年のキューバリーグのプレーオフでMVPに輝いたパワーヒッター。
立浪和義監督も期待をかけるが、まずは結果を残して支配下登録をつかむことだ。
横浜DeNAベイスターズ
昨季、
三嶋一輝、
山崎康晃が務めながら固定できなかったクローザー候補として獲得したのが右腕のブルックス・クリスキー投手だ。身長190センチの右腕は2016年にヤンキースと契約を結ぶと、20年にメジャーデビュー。キャリアのほとんどでリリーフを務めており、ブルペンを強化したいチームが触手を伸ばしたのもうなずける。21年はヤンキースとオリオールズに所属しメジャーでは12試合に登板。150キロを超えるフォーシームに、鋭く沈むスプリットで三振を奪えるのが強みだが、MLB最多タイの1イニング4暴投を記録した荒れ球が不安要素として残る。未知数の部分は多いものの、クローザーとして25~30セーブを挙げることができればチームの悩みは一気に解決する。
写真=Getty Images