先輩・山田哲人の背中を追って
ヤクルトの塩見泰隆が5月27日の
楽天戦(楽天生命パーク)で3打席連続本塁打を放った。しかもレフト、右中間、センターと広角に、だ。どれもボールを自分のポイントに呼び込んでしっかり振り切っていた。たまたまの一発じゃない。
右打者で広角にホームランが打てるとなると、ヤクルトの先輩・
山田哲人が浮かぶ。塩見にとっても目標の選手のようだが、構えや足の上げ方なども似てきた。アドバイスももらっているようだし、身近に目標があるというのは大きなアドバンテージになるだろう。
塩見は昨年ブレークした28歳で、今季は打率以外キャリハイペースで来ている。30盗塁は十分射程距離だと思うが、今回の固め打ちを見れば、30本塁打も夢ではない。
一番打者で打席が多く、3割は簡単ではないと思うが、山田以来のトリプル3の可能性もあるだろう。
トリプル3と言えば、山田と
ソフトバンクの
柳田悠岐だが、近年は故障もあって盗塁30のハードルが高くなっている。塩見も決して何度もめぐってくるチャンスじゃない。もう少し打率が上がってきたらだが、思い切って狙ってほしい。
プラス材料は少しずつだが、打線全体の打率が上がってきたことだ。ヤクルト打線は
村上宗隆、山田と軸がしっかりしているが、彼らが打ちまくって打点を稼いでもらうためには、脇役が頑張り、相手のマークを分散させ、しかも塁上にいつも走者をためておくことが重要になる。
今は塩見に加え、
中村悠平、
長岡秀樹、
山崎晃大朗らが元気だ。主役と脇役のコラボでヤクルトが一気に走る可能性もある。
写真=BBM