定岡正二氏、篠塚和典氏、川口和久氏、槙原寛己氏の書籍『昭和ドロップ!』が5月2日(一部地域を除く)、ベースボール・マガジン社から発売されました。昭和に生まれ育ち、昭和、平成に輝いた4人が、巨人、長嶋茂雄、青春の多摩川ライフなど、あのころのプロ野球を愛あり笑いありでたっぷり語り合う1冊です! これは不定期で、その内容の一部を掲載していく連載。今回は書籍オリジナルで4人が集まったときの話です。 いつものスタート

『昭和ドロップ!』表紙
2023年1月某日、書籍取材用に4人に集まっていただいた。『昭和ドロップ!』は、これまでメンバーの中からいつもは3人か2人でやっており、実は4人は初めて。最初のテーマは「夢のベストナイン」。今回はそのさわりの部分です。
場所は、都内のとある和食屋さん──。
『昭和ドロップ!』でいつも使っているお店で、今では皆さんと「あそこで×日に」で通じてしまう。今回は昼12時半集合の約束。編集部は30分前に到着したが、部屋にはすでに槙原寛己さんの姿があった。
「お待たせして、すみません!」
「いえ、ジャイアンツ時間ですから大丈夫です」
ジャイアンツ時間──。約束の時間には必ず余裕を持って到着するという、巨人軍の伝統だ。
1990年代に遅刻魔?
松井秀喜(元巨人-ヤンキースほか)によって消滅したとも言われるが、メンバー最年少・槙原さんは、いつも30分前には来てくれる。
12時15分、続いて川口和久さんが登場。
「おお、マキ、久しぶり」
「きょうは鳥取からですか。大変ですね」
「うん。雪がひどくて飛行機が飛ばないかと思ったよ。毎日、雪かきで体が痛いんだ」
川口さんは今、故郷の鳥取に戻り、野球評論家と稲作農家の二刀流で奮闘している。取材は2023年1月某日、前日まで日本海側は大雪だった。
12時25分、定岡正二さん到着。
「サダさん、あけましておめでとうございます!」
「あれ、マキは今年初めてだったっけ?」
「はい」
「きょうもバイクですか」
「おお、グッチ(川口さん)、久しぶり……じゃないな。先週ゴルフやったもんね。お前、鳥取に移住したはずなのに結構、東京にいるよな」
「こっちにも家がありますからね」
「きょうは寒いから車だよ。あとはシノか。一番近いくせにいつもぎりぎりなんだよな」
12時30分ジャスト。
「うっす」と篠塚和典さん登場。
いつものように、ゴルフの話から始まる。せっかく川口さんが上京したからと、定岡さん、篠塚さん、川口さんで翌日にゴルフの予定があるようだ(せっかくと言いつつ、すでに年明け2回目らしいが)。
何も言わないうちに、槙原さんがすきやき定食を人数分注文してくれる。すべては『昭和ドロップ!』の日常だ。
では、ゆる~く宣言させていただきましょう。
「書籍版『昭和ドロップ!』、プレイボール!」
目指せ10万部?
定岡 僕らの話を書籍にしたい……、いや、していただけるということですよね。
──『週べ』の好評連載なので、1冊にまとめちゃうのも面白いかなと思いまして。皆さんの若手時代の写真を使ってカラーページもつくってみるつもりです。ちなみに表紙は定岡さんのピンです(と表紙予定のPDFを見せる)。
川口 おお、サダさん、カッコいいですね!
定岡 いいな、これ。売りましょう! バンバン、売りましょうよ! まずは、マキのYouTube(『ミスターパーフェクト槙原』)で宣伝してよ。チャンネル登録者数が400万人近いんでしょ。
槙原 チャンネル登録者数は17万2000人です(2023年1月時点)。400万近く行ったのは視聴回数で、
新庄剛志(
日本ハム監督)が出てくれたときですね。
定岡 どっちにしてもすごいじゃん!
篠塚 だったら、4人で出ようよ。
定岡 いいね! マキのだったら出るよ。俺、あちこちから出てくれと言われるけど、まだマキと石橋貴明君(親交のあるタレント)のYouTube(『貴ちゃんねるず』)にしか出てないんだ。
槙原 でも、川口さんが鳥取ですからね……。
篠塚 みんなで鳥取に行けばいいよ。マキが飛行機代、出してさ。
川口 鳥取砂丘でやれば話題になりますね。取材のあとはゴルフを予約しとこうか。
槙原 3人分はきついっスよ(笑)。
──すみません。せっかくの話なんで、うちが旅費を持てたらいいんですが、ちょっと……。
川口 大丈夫、大丈夫。『昭和ドロップ!』の予算のなさは分かってるから(笑)。3人でしっかり宣伝してください!(その後、3人で収録。槙原さんのYouTubeでご覧ください!)
定岡 夢は大きく、「目指せ10万部!」にしておきましょう! でも、ほんとは大変なんでしょ。最近本が売れないという話はよく聞きますからね。
川口 いいじゃないですか。やってみなきゃ成功も失敗もないんですから。
定岡 お前、鳥取に行ったらマジメなこと言うようになったな(笑)。
──われわれも頑張って宣伝します! (続く)