「3日間できっかけをつかみたい」

明大・飯森は50メートル走でトップタイの5秒94を計測した
侍ジャパン大学代表選考合宿(バッティングパレス相石スタジアムひらつか)が6月17日から3日間の日程で始まった。初日はシートノック、フリー打撃(投手で希望者はピッチング)、測定(50メートル走、打球速度など)が行われた。
50メートル走を5秒94でトップに並んだのは、明大・飯森太慈(3年・佼成学園高)と山梨学院大・
宮崎一樹(4年・山梨学院高)だった。
右投げ左打ちの外野手・飯森はリーグ3連覇を遂げた今春の東京六大学リーグ戦と、準優勝だった全日本大学選手権で首位打者賞を獲得。163センチ62キロ。攻守にアグレッシブなプレースタイルで、初の代表候補合宿に招集された。初日の感想を、こう語った。
「緊張しました。レベルの高いところで『絶対に入りたい』という気持ちもあり、疲労度も、いつもとは比べ物にならないほどでした。この舞台を経験していることがプラスととらえており、3日間できっかけをつかみたい」
50メートル走は自身としては、最も目立てる場だと自覚していた。
「(トップを)狙っていました。タイムとしては、納得できませんでしたが、この立ち位置に入れたので良かったです」
春の活躍によって、卒業後の進路は、より高みを目指すことに方針転換した。
「進路は野球で行きたい。そこに向けて一生懸命、ガムシャラに頑張りたい。(レギュラーに定着した)秋の成績(打率.225)から急に伸びた(春は打率.426、全日本大学選手権は打率.500)部分があって、野球ができるかできないかというところから、ステージが上がった。プロ一本ということではなく、社会人も含めて野球を続けたい。あくまでも、プロに行きたいという高い意識で練習していきますが、相当な覚悟を決めないといけません」
18、19日は紅白戦が開催される。
「自分はフリー打撃とかでは、目立つことはできない。実戦でこそ、アピールできると思っています」
飯森は出塁にこだわり、積極果敢な走塁で、次塁を狙っていく。ダイヤモンドをにぎわせるプレースタイルから、目が離せない。
文=岡本朋祐 写真=矢野寿明