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西武ルーキー成長記

西武・木瀬翔太 “獅考トレ”で自分をコントロールすることに重点 生活見直しでスマホに触れる時間も減【西武ルーキー成長記】

 

 現在、埼玉西武ライオンズではコーチを含めた日本一の育成環境を整え、そこで成長した選手が活躍し、優勝していく伝統を継承しつつ、科学的で多面的な要素も加えながら、より良いライオンズとしての新たな育成環境に取り組んでいる。その試みの中の一つに「人財開発」がある。週刊ベースボールONLINEで今季の新人の姿を追っていく連載「西武ルーキー成長記」。獅考トレーニングを受けてどのような感想を抱いたのか。北嵯峨高から育成ドラフト5位で入団した木瀬翔太投手に聞く。

思考が行動を変える


育成ドラフト5位新人の木瀬。目標に向けて一歩ずつ成長していく


 プロ入りして少しずつ環境に慣れてきました。野球はもちろんですが、生活の流れも分かってきて。高校(北嵯峨高)のときは夕方の授業が終わってからしか練習ができなかったですが、プロは野球に1日中打ち込める環境です。寮住まいなので、併設されている室内練習場(プロスピ トレーニングセンター)が朝から晩まで使い放題で、日中の練習で残った課題は夕食後にじっくり時間をかけて練習することができます。朝が早く、しんどい部分はありますけど、幸せに感じる環境ですし頑張りたい。先輩たちは皆さん優しいです。すごくフレンドリーなので話しやすいですね。

 高校時代はコーチがいなかったし、指導者は監督1人だったのでメンタル面まで手を回せない。プロに入って獅考トレーニングを受けたのですが、先生の講義を一方的に聞くのではなく、ワークシート方式で自分自身が目標を考えるのでその時間が楽しい。積極的に考えることで、思考が行動を変えることにたどりつきますし、目標を明確にすることで今後の取り組み次第で正解だったか答え合わせができます。これから楽しみですね。

 自分は人のことを気にしちゃうので、獅考トレーニングで自分をコントロールすることに重点を置くようにしました。高校時代は自分が何をやるべきかより、人のやっていることが気になっていろいろな取り組みをしていましたが、獅考トレーニングを受けることによって、今自分ができることに集中しようと、やるべきことが整理できるようになりました。大きな未来を決めて、そのためには1カ月後に向けてどういう目標を立てるか。その目標を達成するために1日1日で何をすべきかと細かく考えることで、やるべきことが明確になっています。

先輩から吸収することも多々


 周りのことを意識しないようにしながらも、学べることはたくさん勉強していきたいです。先輩たちはすごい方ばかりですが、食事の取り方をよく見るようにします。高橋光成さんと食事の時間が一緒になるときがあったのですが、ただ量を食べているのでなく、栄養もしっかり考えてらっしゃいました。自分も体作りをしっかりしなきゃと考えていましたが、ただ食べているだけでまだまだ意識が低い。光成さんは技術もすごいですが、あれだけ体を大きくして活躍されているのは、食事やサプリメントの摂取に気を配るなど意識の高さが絶対にあると思います。先輩方から少しでも吸収できるものは吸収したいですね。

 獅考トレーニングでも、筋力や脂肪を除いた体重など具体的な数値の目標を立てました。高校時代もトレーニングやストレッチの仕方で参考になる部分をメモするときはありましたが、現実と目標のギャップを考えながらここまで細かく書くのは初めてです。グラウンドで過ごす時間だけでなく、生活を見直す点でもいろいろ考えるようになりました。スマホを見ている時間を睡眠に割いたり、ストレッチに割いたり。スマホを見ているだけの時間をなるべく減らして体のケアに当てるようにしています。

 同期入団の高校生が活躍すると焦りはあるけど、今年は土台作りに集中することが今後の野球人生に生きると思います。獅考トレーニングで「この時期までにこの数値を達成したい」と掲げた目標をクリアして、どんどん成長していきたいですね。

写真=BBM
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