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【大学野球】連続試合出場が72試合でストップした明大・宗山塁 万全の状態に戻るまで我慢

 

打撃の状態も上がらず


明大・宗山は立大1回戦を欠場。一塁ベンチで試合を見守った[写真=矢野寿明]


【5月11日】東京六大学リーグ戦(神宮)
立大4−1明大(立大1勝)

「三番・遊撃」

 立大1回戦で、定位置だった明大の先発オーダーから、主将・宗山塁(4年・広陵高)はコールされなかった。

 1年春の法大2回戦からの連続先発出場が72試合でストップ。2年春の法大2回戦から「三番・遊撃」が不動であったが、こちらも51試合連続で途切れた。

 開幕から5試合で打率.174(23打数4安打)。リーグ通算98安打、同打率.334のヒットメーカーからすれば、信じられない数字だった。

 2024年の対外試合初戦となった2月29日のオープン戦(対明治安田生命)で死球を受け、右肩甲骨骨折。「全治3カ月」の診断であったが、驚異の回復ぶりで、明大の開幕カードとなった第2週の東大1回戦(4月20日)で先発出場。第3週の早大戦を通じて5試合に出場したが、本来の打撃を披露できず。早大2、3回戦では1年春の先発定着以降、初の2試合連続無安打に終わっていた。

 明大は第4週が空き週だった。この間、宗山は社会人チームとのオープン戦に出場。二塁打を放ち、状態を上げてきたかと思われたが、立大1回戦の試合前練習は、全体のウォーミングアップに参加したのみ。25人の登録メンバーには入っていたが、打撃練習は加わらず、試合前ノックにも入らなかった。1対4で落とした1回戦の出場機会はなかった。

 試合後、明大・田中武宏監督は「上半身のコンディション不良」と、宗山の体調を説明。詳しい症状については「その辺は、ちょっと……」と多くは語らなかった。報道陣から「代打出場の可能性」について問われると「本人、トレーナーとよく相談して……。本人はやりたい気持ちは、絶対にある。彼に限らず、無理をさせるのは……」と話した。

 宗山に代わり、遊撃には八番・光弘帆高(2年・履正社高)が起用され、3打数1安打。守備機会も軽快にこなした。

「(宗山は)3月のオープン戦はほぼ全休ですから。彼抜きやっていたので、他の連中も抜てき、ということではないので、そこらへんの不安はなかったです」(田中監督)

 宗山は2024年のドラフト戦線における「超目玉」と言われている。田中監督が言うように将来がある選手であり、無理は禁物だ。試合に出場しなくても、ベンチワークに欠かせない存在。誰もが納得する、発信力がある。背番号10。主将の代役はいない。万全のコンディションに戻るまで、我慢するしかない。

文=岡本朋祐
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