1分45秒のメッセージ
帝京高の主将・西崎が選手宣誓を行った[写真=矢野寿明]
【第106回全国高等学校野球選手権東・西東京大会】
東・西東京大会は7月6日に神宮球場で開会式が行われた。選手宣誓は今春の東京大会を制し、東東京第1シードの帝京高の主将・西崎桔平(3年)が務めた。1分45秒のメッセージ、一言一句に気持ちが入っていた。
下記が全文である。
宣誓。
今、走り出す。高校球児の夢の始まり。
いくつもの試練を乗り越え、
いくつものケガを乗り越え、
仲間とぶつかり合い、
困難を乗り越え、
成長してきた今、
ここ神宮球場のグラウンドに立っていること、大好きな野球ができる喜びを、
強く胸に感じています。
一人の一歩より、全員の一歩。
あきらなければ、その先には必ず、
未来があると、
夢は思い続ければ必ず、
叶うと信じて邁進します。
監督、コーチ、家族、
今まで支えてくださった方々に、
エールを送り続けてくれたすべての方々に、仲間とともに感謝の気持ち、
熱き思いを、魂を込めて、
全力でプレーすることを誓います。
令和6年7月6日
帝京高等学校野球部 主将 西崎桔平
東・西合同の開会式。昨年の優勝校・共栄学園高[東東京]と日大三高[西東京]が先頭で入場行進した[写真=矢野寿明]
帝京高は2011年夏を最後に甲子園から遠ざかる。昨秋は一次予選の第1ブロック代表決定戦で、二松学舎大付高に7回
コールド敗退(0対8)を喫した。一冬を越え、今春は頂点に立ち、関東大会では4強進出。21年秋に就任した金田優哉監督の下、着実に力をつけている。ハキハキとした主将・西崎の選手宣誓で弾みをつけ、13年ぶりの代表を狙う。
開会式で審判員も整列。アンパイアのジャッジなくして試合は成立しない。高校球児はリスペクトを持って接する[写真=矢野寿明]
なお、この日は午前10時からの開会式のみ開催され、試合は7日から熱戦がスタートする。コロナ禍を経て、19年までの通常開催となって2年目。この日常が、当たり前ではないことを、再認識する必要がある。試合は相手チームがなくして、競うことができない。審判員がジャッジして初めて、試合が成立する。すべての人に、リスペクトの心を胸にプレーすることが必要だ。西東京大会決勝は28日、東東京大会決勝は29日に予定される。今夏も高校球児の一球一打から目が離せない。