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【社会人野球】都市対抗への熱き意気込み…法大野球部OB会が激励会開催

 

大会連覇を狙うトヨタ自動車


都市対抗開幕2日前。法大野球部OB会主催の激励会が行われた[写真=BBM]


 第95回都市対抗野球大会は7月19日から12日間、東京ドームで行われる。開幕を2日前に控えた17日、法政大学野球部OB会(法友野球倶楽部)主催の激励会が神奈川県川崎市内のホテルで開催された。同大会に出場する8チームの卒業生のコーチ、選手の計17人が出席。同大学野球部OBのほか、常日頃からサポートしている校友会組織の神宮友の会、応援団OB・OG、地元の支援者が参加した。

法友野球倶楽部・小早川会長が乾杯の音頭を取った[写真=BBM]


 法友野球部倶楽部・小早川毅彦会長(元広島ほか)は冒頭で「本戦より、予選を突破するほうが何倍も大変であると聞いています。一つでも多く、勝ち上がることを祈っています」と熱きメッセージを送り、乾杯の音頭を取った。

 大会連覇を狙うトヨタ自動車からは今泉颯太(中京大中京高)と、上田龍弘地域貢献プランナー(熊本・城北高)の入社1年目の新入社員が出席。昨年の主将である今泉は「まだ戦力になれていませんが、ベンチワークの部分で、持ち味である元気の良さでチームの連覇に貢献できるように尽力していきたいです。伝統ある法政大学野球部出身者として、誇りを持ってプレーします。近い将来、トヨタ自動車のレギュラーとしてけん引する存在になりたい」と話した。

前年王者・トヨタ自動車は推薦出場。上田地域貢献プランナー[左]と内野手・今泉の新入社員コンビが「連覇」への意気込みを語った[写真=BBM]


 上田は法大4年時に主務を務めた。トヨタ自動車では大学時代に培ったマネジメント力を生かし、野球振興・普及に寄与している。豊田市内の学童野球22チームに、訪問指導として定期的に選手を派遣。都市対抗初戦においては東京六大学、東都大学、首都大学の部員約900人を招待し「社会人野球の魅力を発信していきたい」と、目を輝かせ、グラウンド内外で存在感を発揮している。

 侍ジャパン社会人代表として昨年12月のBFAアジア選手権(台湾)で優勝しMVP、最多打点、ベストナインを受賞したNTT東日本・向山基生(法政二高)は「昨年は都市対抗、日本選手権とも出場を逃したので、今年の東京ドームでは悔しさを晴らしたい。黒獅子旗を狙えるだけの戦力であると思っています。頂点に立ちます」と、意欲を示した。

「法政勢が引っ張っていきたい」


 明治安田は最多6人が出席。森龍馬主将(日大三高)は「昨年は初戦突破。今年は2勝以上できるように、法政勢が引っ張っていきたいです」と意気込みを語った。

 22年以来の都市対抗制覇を狙うENEOS・安本竜二(静岡高)は「絶対に勝ちます」と話した。21年に黒獅子旗を手にした東京ガスは、今季から植山幸亮(PL学園高)がコーチに就任。三菱ふそう川崎時代は05年の都市対抗で橋戸賞を受賞した実績があり、同社の休部に伴い東京ガスへ移籍し、5年プレーした。社業10年を経て現場復帰。「新人の内海貴斗(横浜高)が打てば、勝ち上がれる。現段階では先発できるか、ギリギリのラインですが、勢いに乗ったら止められない」と期待を込めた。

 15年連続出場のJR東日本・石川修平コーチ(小山西高)は「東京ドームでプレーできることに感謝したい」としみじみと語った。三菱重工Eastに補強された東芝・齊藤大輝(横浜高)は「法政の先輩、同期、後輩に負けないようにしたい」と、大卒2年目のプロ解禁年で、ドラフトへのアピールを固く誓った。

 日本生命・廣本拓也コーチ(浪速高)は就任2年目。現役時代は15年に社会人ベストナイン、19年には首位打者賞を受賞するなど、多くの実績を残してきた。1回戦では法大出身の澤村幸明監督(熊本工高)が指揮する日本通運と対戦。「一戦必勝」を胸に戦っていく。

 出場チーム関係者にとって、強固な縦と横のつながりを実感し、英気を養う貴重な場となった。応援されているという現実を、あらためて感じた。従業員の士気高揚、地域活性化のため、東京ドームで全力プレーを展開していく。

文=岡本朋祐
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