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【大学野球】2025年ドラフトも明大が中心!? 左腕・毛利海大が7回無失点の好投で今季初勝利

 

二塁を踏ませない圧巻の投球


明大・毛利は7回無失点で今季初勝利はリーグ戦通算2勝目。東大から連勝で勝ち点を挙げた[写真=矢野寿明]


【9月22日】東京六大学リーグ戦
明大3-0東大(明大2勝)

 投手の生命線は、制球力である。明大・田中武宏監督は夏場のエピソードを明かした。

「投手陣で一番、怒られた子。今日は初回からコントールに不安がなかった。怒られたくなかったんでしょう(苦笑)。怒られた要因? ストライクが取れなかったからです」

 左腕・毛利海大(3年・福岡大大濠高)は東大2回戦を、7回無失点で今季初勝利はリーグ戦通算2勝目。毎回の12奪三振で被安打2と、二塁も踏ませない圧巻の投球だった。過去最長の5イニングを更新し、80球、無四球とリズムの良い投球だった。常時140キロ超のストレートには伸びがあり、変化球とのコンビネーションも抜群であった。

「真っすぐだけでなく、変化球でもカウントが取れ、勝負球のチェンジアップが要所で低めに決まった。それが、三振の数につながったと思います。オープン戦では四球で崩れる展開があり、自分で修正をしてきました」

 1学年上のプロ注目右腕・浅利太門(4年・興國高)らから、アドバイスをもらったという。体が突っ込み気味で、リリースが後ろのため、ボールが抜け気味だった。体重移動を意識した投球フォームに修正し、この日の好投につなげた。バッテリーを組んだ正捕手・小島大河(3年・東海大相模高)が先制2ランで援護。「ストライク先行で、いろいろなボールでカウントが取れた」と、毛利のピッチングを称えた。

試合後はポーズを見せた。左から小島、主将・宗山、毛利[写真=矢野寿明]


 明大の3年生投手は、能力の高い選手がそろっている。今春に最優秀防御率のタイトルを受賞し、侍ジャパン大学代表でもプレーした高須大雅(静岡高)のほか、大川慈英(常総学院高)、菱川一輝(花巻東高)の右腕3人に加え、今秋は故障のため離脱している大型左腕・久野悠斗(報徳学園高)がいる。毛利は負けず嫌いの一面をのぞかせた。

「何かあれば、お互いで話し合ったり、相談をしています。仲は良いですが、切磋琢磨しており、ライバルでもある」

 チーム内競争が、レベルアップの源。好投手4人衆のほか、捕手・小島、二塁手・木本圭一(桐蔭学園高)と逸材が控える。明大は昨年まで14年連続でドラフト指名を受けている。今年は超目玉・宗山塁(4年・広陵高)が話題を独占。気は早いが2025年のドラフトも、明大が中心となって進んでいきそうだ。

文=岡本朋祐
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