監督が見た早大との差は?
法大は早大に連敗[1引き分けを挟む]。大島監督は試合中、ベンチで厳しい表情を浮かべた。右は高村助監督[写真=矢野寿明]
【9月30日】東京六大学リーグ戦第3週
早大5-2法大(早大2勝1分)
法大は対早大戦で、昨秋、今春、そして今秋と6連敗(1引き分けを挟む)を喫した。
どこに差があるのか。法大・
大島公一監督は言う。
「早稲田の選手の動きを見ていると、どっしりしている。練習で積み上げた土台があるのかな、と感じます。(法政も)チームが変わろうとしている雰囲気がある。それを、加速させていきたい。練習の取り組み方、質を上げていきたいと思います」
立大との開幕カード(第2週)を2勝1敗1分で勝ち点を挙げた。早大1回戦は1点差の7回裏に追いつき引き分けるも(プロ併用日で9回打ち切り)、2回戦は逆転負け、3回戦は完全な力負けだった。10日間で7試合というタフな戦いで、勝ち点を落とした。
157キロ右腕エース・
篠木健太郎(4年・木更津総合高)はこの10日で4試合に先発し、31イニングで計481球を投げた。3回戦も勝利への執念をむき出しにして、序盤から飛ばしていったが、8回途中5失点と力尽きた。
2勝3敗2分。過去の傾向から優勝ラインを「3敗」とするならば、法大は一つの負けも許されない。残る東大、慶大、明大との3カードで6連勝すれば、8勝3敗1分、勝ち点4。そこで初めて、V争いに加われる。厳しい星勘定ではあるが、大島監督は前を向く。
「いつも応援してくださる方をがっかりさせてしまった。残り3カード、しっかりと戦力を整え、勝ち点を取れるようにしたい」
今週からは、大学の授業も本格化していくという。学業との両立はもちろんのことだが、寮生活の安定がグラウンドにつながる。大島監督が常日頃から学生に示すとおり、日常の行動が神宮のプレーに出る。学生野球の原点に戻り、一つひとつを丁寧に取り組んでいく。
文=岡本朋祐