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【大学野球】ドラフト候補からも快打…打撃開眼した東大・中山太陽が狙うベストナイン

 

打率3割目前


東大・中山は法大3回戦で2安打。第5週を終えてリーグ12位の打率.294に位置する[写真=井田新輔]


【10月14日】東京六大学リーグ戦第5週
法大6-2東大(法大2勝1敗)

 東大不動の三番・中山太陽(3年・宇都宮高)が打撃開眼である。

 法大との3試合で11打数5安打。3回戦では、プロ志望届を提出している法大の157キロ右腕・篠木健太郎(4年・木更津総合高)から左前打、右前打と打ち分け、バットコントロールの良さを見せた。チームは力及ばず敗退し、1勝2敗で勝ち点を落とした。

 慶大1回戦では、リーグ戦初本塁打となる右越え3ランを放った。188センチ87キロの左のスラッガーは一発長打もある。東大は今季、慶大2回戦を含めて2勝を挙げており、打線を活気づけているのが中山である。

 開幕から4カード10試合を終えてリーグ12位、チームトップの打率.294(34打数10安打)、1本塁打、4打点をマークしている。

 中山には、一つのモチベーションがある。

 昨秋のリーグ戦で酒井捷(3年・仙台二高)、今春は大原海輝(3年・県立浦和高)が外野手部門のベストナインをそれぞれ初受賞。同学年、しかも、同じ外野手であり、中山は「自分も続きたい」と、刺激を受けてきた。チームの勝利、勝ち点奪取、最下位脱出を最優先とした上で、虎視眈々と初タイトルを狙っている。

 打撃だけでなく、左翼守備でも球際の打球に強く、美技を連発。攻守にわたり、ベストナインに該当する活躍を見せている。一般的には「打率3割」が一つの条件となっており、第7週に控える立大との最終カード次第では、ノミネートされる可能性は十分にある。

 1959年秋にベストナインが制定されて以降、東大の選手が3季連続でベストナインを受賞したのは、61年秋から62年秋のみ。史上2度目の快挙へ、中山のバットに注目が集まる。
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