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内川聖一2世…現役ドラフトで移籍の若手成長株に「大化けする」高評価が

 

ずば抜けている打撃センス


今季はウエスタンで打率3割をマークした


 広角に打球をはじき返し、長打も打てる。以前から打撃センスは高く評価されていた。今オフに現役ドラフトでソフトバンクから日本ハムに移籍。他球団の首脳陣は、吉田賢吾をこう分析する。

「日本ハムは良い選手を獲得したなと思いますよ。重なるのは内川聖一です。打撃センスがずば抜けている。懐が深く、どんな球も自分の間ではじき返せる。穴のない打者です。一軍でチャンスが与えられれば大化けする可能性が十分にあります」

 内川は横浜(現DeNA)、ソフトバンク、ヤクルトでプレーし、通算2186安打をマーク。2008年に右打者最高打率.378をマークし、ソフトバンクでセ・パ通じて史上2人目の首位打者を獲得するなど中心選手として常勝軍団を支えた。侍ジャパンでも活躍し、WBCに09、13、17年と日本人最多タイの3度出場している。

 吉田はプロ2年目の今季10試合出場で打率.192、0本塁打、2打点。本職は捕手、一塁で、甲斐拓也山川穂高という不動のレギュラーがいるためスタメン出場をなかなか勝ち取れなかったが、ウエスタン・リーグでは79試合出場で打率.303、3本塁打、33打点の好成績を残している。

人生をガラリと変えた先駆者


 ソフトバンクから日本ハムに現役ドラフトで移籍し、人生をガラリと変えた先駆者が水谷瞬だ。ソフトバンクでは5年間プレーして一軍出場がなかったが、昨オフに現役ドラフトで移籍すると、交流戦で15年の秋山翔吾(当時西武、現広島)が記録した.432を上回る交流戦史上最高打率.438をマークし、交流戦MVPに。球宴にも初出場し、97試合出場で打率.287、9本塁打、39打点と輝きを放った。

 水谷は週刊ベースボールのインタビューで、日本ハムについて以下のように語っていた。

「僕は地元が名古屋だったのでファイターズの試合を見ることはなくて、それからホークスで福岡に行って、イースタンとも縁がなかったので情報はなかったんですけど、明るい球団なのかなというイメージはありました。若い選手が多いですし、主力になっている選手も多い。去年、エスコンができたばっかりで本当にチームとして新しくなっていこうというのが伝わってくるし、まさになろうとしている雰囲気を感じていましたね。チームに入ってみても、首脳陣の方たちだけではなく、裏方さんたちも含めて選手たちがやりやすい雰囲気をつくってくれているというのは感じています」

 吉田もファームでともに汗を流した水谷の活躍は大きな刺激になっただろう。22年オフの第1回現役ドラフトで、ソフトバンクから阪神に移籍した大竹耕太郎も新天地で大輪の花を咲かせている。昨年は12勝2敗、防御率2.26の大活躍でリーグ優勝、38年ぶりの日本一に大きく貢献すると、今年も11勝7敗、防御率2.80で2年連続2ケタ勝利をマーク。自身初の規定投球回数をクリアした。

「恩返しできるように頑張る」


 大竹、水谷に続いて吉田も移籍を機に、野球人生を変えたい気持ちは強いだろう。活躍することが育ててくれたソフトバンクへの恩返しにつながる。球団を通じてこうコメントした。

「最初は急なことでびっくりしました。気持ちの整理がついていないのは正直なところですが、どちらにしても来年勝負の年と思っていたので、そういった面ではプラスにとらえています。ただ引越ししたばかりだったのと、今日実家に帰る予定だったのでそれだけどうしようかなと。日本ハムは同世代の選手も多く、見ていてワクワクさせてくれるチームだと思っています。ホークスではなかなか一軍でプレーできなかった中でも、ファンの皆さんにはあたたかい声をかけてくださってとても感謝しています。2年連続で現役ドラフトの選手が活躍しているので、自分も活躍という恩返しができるよう頑張っていきたいと思いますので、新天地でも見ていていただけたら嬉しいです」

 愛称はケンティー。来年はエスコンフィールドで大暴れする姿を見たい。

写真=BBM
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