昨年のパ・リーグはソフトバンクがリーグ連覇、5年ぶりの日本一を飾った。今年はソフトバンクと日本ハムの優勝争いを予想する声が多い中で、他球団がどのような戦いぶりを見せるか。下記に挙げた各球団のキーマンの活躍に注目したい。 
日本球界復帰1年目の昨季は12勝を挙げた上沢
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上沢直之(ソフトバンク)
※昨季成績23試合登板、12勝6敗、防御率2.74
※NPB通算成績196試合登板、82勝68敗1ホールド、防御率3.14
※MLB通算成績2試合登板、0勝0敗、防御率2.25
日本球界に復帰した昨年は自己最多タイの12勝をマーク。8月以降は無傷の6連勝でリーグ連覇に貢献し、規定投球回をクリアした。伸びのある直球にフォーク、カーブ、カットボール、スライダー、ツーシーム、チェンジアップと多彩な変化球を操り、打者を打ち取る術を知っている。
阪神と対戦した日本シリーズ第2戦に先発登板すると、6回5安打1失点の快投でシリーズ初白星をもたらし、4連勝への流れを作った。今年も
リバン・モイネロとともに先発ローテーションの軸として稼働すれば、リーグ3連覇が見えてくる。

昨季はソフトバンクで2年連続最多勝を獲得した有原
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有原航平(日本ハム)
※昨季成績26試合登板、14勝9敗、防御率3.03
※NPB通算成績198試合登板、98勝71敗2セーブ1ホールド、防御率3.32
※MLB通算成績15試合登板、3勝7敗、防御率7.57
昨年は2年連続最多勝に輝き、ソフトバンクのリーグ連覇、日本一の原動力に。オフにメジャー移籍を模索して自由契約となったが、古巣の日本ハムに電撃復帰した。ゲームメーク能力が非常に高く、走者を背負っても決定打を許さない。スタミナも抜群で先発投手としての総合力が非常に高い。
新庄剛志監督の期待は大きく、本拠地・エスコンフィールドでの開幕戦となる3月31日の
ロッテ戦の先発を明言した。
伊藤大海とともにエース格と位置づけられる右腕が「V奪回の使者」になる。

今季は復活したバッティングを見せたい森
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森友哉(
オリックス)
※昨季成績50試合出場、打率.205、1本塁打、14打点、0盗塁
※通算成績1183試合出場、打率.285、130本塁打、573打点、35盗塁
昨年は3月に右内腹斜筋の筋損傷で出遅れると、5月に一軍昇格したが、7月に右ハムストリングス筋損傷で再び戦列を離れた。2カ月後の9月に一軍に合流したが打撃の状態が上がってこない。打撃3部門でプロ入り後いずれも自己ワーストの数字だった。
西武時代に首位打者を獲得するなどコンタクト能力が高く、フルスイングからの長打力も魅力で、本来なら主軸を担ってもらわなければ困る。
若月健矢という強力なライバルがいるが、捕手でのスタメン出場にこだわりたい。

昨季つかんだ感覚を生かして今季は飛躍の年とする
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黒川史陽(
楽天)
※昨季成績83試合出場、打率.299、4本塁打、33打点、1盗塁
※通算成績175試合出場、打率.254、7本塁打、55打点、1盗塁
将来を嘱望されながらも一軍でなかなか力を発揮できていなかったが、昨年に覚醒の時を迎えた。開幕は二軍スタートだったが6月に一軍昇格すると、広角に安打を積み重ねて先発出場が増えていく。一時は四番を務めるなどクリーンアップに定着した。直球に非常に強く、得点圏打率.344と勝負強さを発揮。規定打席に届かなかったが、出塁率.372は立派な数字だ。4年連続4位と悔しいシーズンが続く中、若手の台頭が浮上のカギを握る。今年はシーズンを通じて試合に出場し、打率3割、2ケタ本塁打がノルマだ。

今季はエースとしてのピッチングが期待される隅田
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隅田知一郎(西武)
※昨季成績23試合登板、10勝10敗、防御率2.59
※通算成績87試合登板、29勝40敗、防御率3.02
昨年はプロ4年目で初の2ケタ勝利に到達。チェンジアップ、カーブを巧みに使って打者のタイミングを外す投球術に定評があり、スタミナ抜群。防御率も年を重ねるごとに改善され、安定感が増している。尊敬する
今井達也がポスティングシステムでアストロズに移籍し、今年はチームのエースとして期待が大きい。昨年は夏場以降にパフォーマンスが少し落ちたが、前半戦の投球を1年通じてできれば、投手タイトルを獲得できる力を持っている。

昨季新人王の西川は今季さらなる飛躍を心に期す
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西川史礁(ロッテ)
※昨季成績108試合出場、打率.281、3本塁打、37打点、1盗塁
※通算成績108試合出場、打率.281、3本塁打、37打点、1盗塁
サブロー新監督の下で、主軸として期待される若武者は「2年目のジンクス」を乗り越えられるか。新人の昨年はプロの高いレベルへの対応に苦しみ、2度のファーム降格を味わったが、5月下旬に一軍昇格すると打棒が爆発。6月以降は3カ月連続月間打率3割をマークするなど、ハイペースで安打を積み重ねて首位打者争いのダークホースとなった。タイトルには届かなかったが、規定打席に到達して新人王を受賞。今年も活躍して名実ともに「チームの顔」を目指す。
写真=BBM