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【大学野球】甲子園を騒がせた逸材…早大新1年生4人が始動 小宮山悟監督が明かした育成プラン

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投手2人、野手2人


アスリート選抜入試で合格した早大の新入生4人が2月1日、練習に合流した。左から小松、佐宗、湯浅、徳丸[写真=BBM]


 早大は2月1日、総合型選抜2群(アスリート選抜入学試験)で合格した新1年生4人が合流。午前9時から約5時間、活動拠点の安部球場(東京都西東京市)で初練習を行った。

 投手2人、野手2人。150キロ右腕・小松龍一(花巻東高)、143キロ左腕・佐宗翼(星稜高)、好内野手・湯浅桜翼(仙台育英高)、左の強打の外野手・徳丸快晴(大阪桐蔭高)と、いずれも甲子園を騒がせた逸材たちである。

 初日の動きを見た早大・小宮山悟監督は「事前に『2月1日に合わせてくるように』と指示していましたが、しっかりと母校で準備をして、今日を迎えてくれた。高校時代の活躍ぶりを(早稲田でも)期待している」と目を細めた。さらに「4年後、どういう道に進んでいくのか(各々に)志がある。(高校時代から志望していた)『早稲田でプレーしたい』という思いを、持ち続けて卒業してほしい」。

 早大は昨年、9年ぶりの春秋連覇を遂げた。学生野球はメンバーが入れ替わるのが常。小宮山監督は「三番(吉納翼=楽天)、四番(印出太一=三菱重工East)、守備のカナメのショート(山縣秀=日本ハム)が抜けた。そこをどう埋めていくか。昨年のような勝ち方はできない。3点を取って、1点に抑える。(主将の)小澤(小澤周平、4年・健大高崎高)の考えが、どこまでできるか。危機感を持って練習している」と明かす。チームのモットーは「勢い」。懸念される得点力不足は、足を使った機動力で切れ目のない打線を目指していくという。もちろん、目指すはリーグ3連覇だ。

 小宮山監督は1年生の育成プランを明かす。

「よほどのことがない限りは、(3月の)浦添(沖縄キャンプ)に(4人を)連れていく。(その後の)頑張り次第では、春の戦力になり得る」。有望1年生は、早い段階から経験を積ませる狙いがある。新入生の春季キャンプ抜てきは、今年に始まったことではない。

 小宮山監督は、新入生の今後の見通しを語ったが、あくまでの野手2人の話である。

「湯浅はメーンだった二塁、三塁のほかに、遊撃手もできると、須江監督(航、仙台育英高)からは連絡をいただいています。(両投げの)徳丸は(内野手の)右はさせず、左で、外野手でいきます」

 ただ、期待はするが、計算はしていない。

「跳ね除けるぐらいの(2年生以上の)現有戦力でないと。1年生が出場しているようでは、(チーム状況としては)大ピンチということになる」

 一方、投手2人に関しては焦らせない方針だ。

「大きく育てます。急がせない。投手スタッフはそろっているので、じっくりと育成していきたいと思っています。来年、(エースの)伊藤樹(4年・仙台育英高)がいなくなったところで、ちょっと、心許なくなるかもしれない。そこで、伊藤樹と田和(田和廉、4年・早実)の穴を2人が埋めてくれればと思います」

 近い将来、早稲田大学野球部を投打でけん引する4人。1901年創部から築いてきた伝統と歴史を、先輩からつないでいくことになる。

文=岡本朋祐

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