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【大学野球】一流打者の証し…早大新1年生・湯浅桜翼が目指す通算「100安打」

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世代を代表する内野手の一人


仙台育英高出身の早大・湯浅は1年春からのリーグ戦出場を目指している[写真=BBM]


 早大は2月1日、総合型選抜2群(アスリート選抜入学試験)で合格した新1年生4人が合流。午前9時から約5時間、活動拠点の安部球場(東京都西東京市)で初練習を行った。

 仙台育英高出身の湯浅桜翼は2023年夏の甲子園決勝(対慶應義塾高)の記憶が、鮮明に残っている。仙台育英高は前年の東北勢初制覇に続く夏連覇を目指していたが、頂点を目前にして惜敗した(2対8)。湯浅は三番・三塁でフル出場も4打数無安打。マンモススタンドは、4万2100人の大観衆で埋まった。

「慶應の応援が、すごい中での戦いでした。近くの人とも、話ができないぐらい(苦笑)。雰囲気にのまれる? それは、なかったです。負けた悔しさ。自分は2年生だったので、メンバーに入れなかった3年生に申し訳ない気持ちでした。大学に進学し、早慶戦で慶應に勝ちたい。そこで早稲田を強く志望しました」

 経験豊富。小学校時代に在籍した越中島ブレーブスでは七番・二塁として全日本学童出場。駿台学園中では一番・遊撃のゲームキャプテンとして3年春、夏の全日本少年に出場した。仙台育英高には同中学の先輩も在籍しており、縁あって進学した。親元を離れた3年間は「想像以上に充実した時間を過ごすことができました」と明かす。3年時は主将として、大所帯を束ねるリーダーシップも磨かれた。昨年4月には侍ジャパンU-18代表の候補合宿に参加、世代を代表する内野手の一人だった。

「早稲田では人として成長し、選手では1回でも多くリーグ優勝、日本一に貢献したい。春のリーグ戦から試合に出場するつもりでいます。二塁、三塁、遊撃、内野ならどこでも守れる。守備と打撃、どちらかに偏るということはなく、攻守のバランスが持ち味です」

 右投右打の内野手としては、仙台育英高で1学年上の山田脩也(阪神)の背中を追いかけてきた。とにかくどん欲である。「取れるタイトルは、取りたい」。首位打者、ベストナインに意欲を燃やす。目指す通算成績がある。一流打者の証し、と言われる「100安打」だ。

「昨年、宗山さん(宗山塁、明大-楽天)が活躍される中で、目に入る機会があり、安打数を調べたんです(宗山は歴代7位の118安打)。100安打は簡単な数字ではないことは理解していますが、目指せるようなふさわしい選手になるために、練習を重ねていきたいです」

 168センチ69キロ。MLBのアストロズ・アルトゥーベ、ドジャース・ベッツにあこがれる右投右打の内野手。「将来的には(早稲田を)引っ張っていけるような存在になりたい」。鋭い視線から、勝負師の可能性を秘めている。

文=岡本朋祐

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