元指導者としてのメッセージ

日本高野連・寶会長は組み合わせ抽選会の閉会あいさつで、出場校にエールを送った[写真=BBM]
第97回選抜高校野球大会の組み合わせ抽選会が3月7日、大阪市内で行われ、出場32校の1回戦の対戦カードが決まった。
閉会あいさつで日本高野連・寶馨会長は出場32チームに対し、元指導者としてのメッセージを送った。寶会長は母校・京大の野球部で部長、監督という長いキャリアがあり、学生野球の現場を熟知している。大一番に臨むにあって、必要な心構えを4つ披露している。
まずは、組織としての一体感を高めるための「虚心坦懐」である。
「部員間、学年間、指導者と部員。思っていることを相手に伝え、チームワークを高める。主将は部員と指導者のパイプ役になり、コミュニケーションを取ることが大事です」
次に「質実剛健」である。
「心技体を鍛えて、選手、チームとして実力を蓄える」
「質実剛健」を軸に「用意周到」を求める。
「試合に向けて万全の準備をする。100パーセントは難しいかもしれないが、100パーセントをすることを目指す」
「用意周到」の上で「臨機応変」に対応する。
「いくら用意周到であっても、試合前、試合中に何が起こるか分からない。この4つの言葉を送りたいと思います。チームづくりを頑張ってください」
現場目線に立ち、具体的で分かりやすい熱血エールだった。組み合わせ抽選会を終えた各校は13、14日に組まれる甲子園練習を消化し、18日の大会開幕に備える。
文=岡本朋祐