週刊ベースボールONLINE

2025センバツ

【センバツ】春夏1度ずつ決勝で対戦…1回戦で実現する早実対高松商の「古豪対決」

  1

「つながれてきた伝統がある」


早実の主将でエース左腕・中村は昨夏に続き、2季連続での甲子園出場。高松商高との古豪対決に胸を躍らせている[写真=BBM]


 第97回選抜高校野球大会の組み合わせ抽選会が3月7日、大阪市内で行われ、出場32校の1回戦の対戦カードが決まった。

 高松商高・長尾健司監督は興奮を隠し切れない様子だった。1回戦の対戦相手は早実。センバツの第1回大会(1924年)、夏の選手権の第11回大会(25年)の決勝で対戦した「古豪対決」である(いずれも、高松商高が優勝)。

荒木大輔さん(元ヤクルトほか)の大ファンなんです。小学校2年時(1980年)の1年夏の甲子園から3年夏まで、5季連続でずっと見てきました。全試合、記憶しています!! あの夏で(応援歌の)『紺碧の空』を覚えました。斎藤佑樹君(元日本ハム)の3年夏(2006年)もすべて見ました。2年生・中田翔選手(中日)がいた大阪桐蔭高との2回戦は現地観戦。あれはベストゲームでした!! 早実ファンでもあるんです。今回、対戦させていただき、楽しみにしています。ベンチから『紺碧の空』を聞ける!! これは、すごいです」

 ファン目線のコメントはここまで。実際に相手チームのことは極力、意識しないという。

「ウチのモットーとしては、自分たちの力を100パーセント出す。すべて出し切って負けても、それは仕方ないと思っています。一番、避けたいのは、仮に70の力しか出せなくて終わること。早実の左腕エース・中村君(中村心大、3年)は昨夏、大社高との甲子園3回戦も見ました。硬軟自在の投球をしてくる。いろいろな試合展開を想定していきたいです」

 対する早実・和泉実監督は「全国大会では2連敗している。2度あることは、3度あるか……。3度目の正直になるか……。両校の関係者にとっては、喜ばしいカードだと思います。1回戦まで時間もありますので、しっかりと準備をして、(古豪対決に)ふさわしい試合をしたいと思います」と意気込みを語った。

 主将・中村は「つながれてきた伝統がある。再戦できることになり、自分たちも責任感を持って戦わないといけない」と襟を正した。昨夏の甲子園では2勝を挙げ、大社高との3回戦では延長11回タイブレークの末に惜敗(2対3)した。手に汗握る名勝負だった。

「どんなに良い試合をしても、負けた事実だけが残ったので正直、悔しい。自分たちは負けて東京に帰っているので、今大会は勝ち切りたいと思います」(中村)

 大会5日目の第1試合(3月22日、9時試合開始)、注目の一戦である。

文=岡本朋祐

この記事はいかがでしたか?

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント 0

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング