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大谷翔平が贈ったグラブでキャッチボール「大谷グローブDAY」で子供たちに笑顔が

 

100人を超える子どもたちが参加


3月15日、「大谷グローブDAY」が開催された


 大谷翔平が全国の小学生に贈ったグラブを使った野球教室「大谷グローブDAY」(新宿区少年軟式野球連盟主催、新宿区教育委員会後援、ナガセケンコー株式会社協賛)が3月15日、東京都新宿区の西戸山公園野球場で開かれた。

 午前9時からスタートしたイベントで野球場に集まったのは、小学1〜3年生の計125人。新宿区の学童野球チームに所属する子どもだけでなく、野球経験のない子どもたちも参加した。区内の小学校27校の協力を得て集まった81個の「大谷グローブ」を使用し、学童野球チームの監督やコーチが指導を受けながら、キャッチボールなどを行った。

 大谷とニューバランスが、日本全国の約2万校の小学校に約6万個のニューバランス製ジュニア用グラブを寄贈することを発表したのは2023年 11月9日。3つのジュニア用野球グローブ(右利き用2個、左利き用1個、小学校低学年用サイズ)が寄贈され、子どもたちが楽しくキャッチボールをすることで野球の楽しさを知ってほしいという思いが込められていた。

都内の小学校27校から集まった大谷グローブ


 だが、「大谷グローブ」が校内で展示され、子どもたちの手に触れられないケースが珍しくない。この状況に危機感を抱いたのが新宿区少年軟式野球連盟だった。木下共実理事長(62)は「大谷選手がグラブを使って野球をやろうと呼び掛けているのに、全国各地の小学校でグラブが利用されていないという状況を見聞きしてもったいないと感じました。未経験の子どもたちが野球に触れ合って楽しんでもらうことを大谷選手も望んでいるはず」とイベント実現に動いた。

 一昔前は子どもたちが公園や空き地で野球をするのが日常の風景だったが、ボールとバットの使用が禁止される施設が増え、壁当てをした経験がない子どもが増えている。少子化の影響もあり、同連盟に所属する学童チームの小・中学生の部員数は10年前の15年に1000人を超えていたが、現在は約600人に減少。部員数が足りず、解散を余儀なくされる学童チームが出てきている。

 野球の普及活動という側面からも、今回のイベントは大きな意義がある。ネットで告知したほか、区内の小学校の理解を得てチラシを配って宣伝。当初は昨年11月を予定して雨天中止になったが、半年後の開催で想定の100人を超える子どもたちが集まった。

特別な思いを持って


 参加者の中には、私服やサッカーのユニフォーム姿で参加した子どもたちの姿が。指導役のコーチにストライクを投げ込むと満面の笑みを見せていた。その中で、大谷グローブをはめて一生懸命に投げていた小学2年生の光明弦祐くん(8)は野球に特別な思いがあった。

 弦祐くんは3歳のときに慢性腎臓病を患い、長期療養中の子どもの自立を支援するNPO法人「Being ALIVE Japan」のTEAMMATES事業を通して、23年8月に慶大野球部に入部。練習を積み重ねて昨年の6月に早慶戦で始球式に臨んだがノーバウンドで投球できなかったことが悔しかったという。そのとき以来野球をする機会がなかったが、「大谷グローブDAY」が開催されることを知って申し込んだという。キャッチボールのほかゴロの捕球から送球練習を終え、「すごく楽しかった! 将来は電車の運転手かプロ野球選手になりたい」と声を弾ませていた。

 キャッチボールのほか、走塁や打撃をするコーナーが設けられて子どもたちの笑い声が3時間半途切れることがなかった。イベントが終わると、同行した保護者の両親に「野球をするからグラブ買って」と話しかける女児の姿が。「大谷グローブDAY」のような取り組みが全国各地にも広がることを願うばかりだ。

文&写真=平尾類
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