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【首都大学リポート】東海大が76度目のリーグ制覇 主将としてチームをけん引した大塚瑠晏

 

全12試合で安打を記録


東海大・大塚は主将としてV奪還に貢献した[写真=大平明]


【5月25日】首都大学一部リーグ戦
東海大9-3武蔵大(東海大2勝)

 首都大学リーグ第8週2日目。東海大が武蔵大を9対3で下して優勝。22年春以来、6季ぶり76度目のリーグ制覇を果たした。

 試合は2回表に東海大が相手のミスで先制すると、4回表には打者11人の猛攻で一挙6点。7回表には笹田海風(3年・東海大相模高)の2ランでダメ押すと、先発の米田天翼(3年・市和歌山高)は7回途中まで3失点。マメをつぶすアクシデントで降板したものの、9回裏は求航太郎(3年・東海大相模高)が3者凡退に抑えてゲームセット。マウンド付近に集まった選手たちは声を上げて喜びを爆発させていた。

 今季の東海大を主将として引っ張ってきたのが大塚瑠晏(4年・東海大相模高)だ。

「新チームが始動した時から絶対に優勝したいと思い、オープン戦から『勝ちにこだわっていこう』とチームに話してきました。その負けないという気持ちが打線のつながりや終盤の粘り強さにつながったと思います」

 今季は開幕から好調な打撃を見せ、タイブレークも含めると全12試合で安打を記録。

「脇が空いてしまうところがあったのでフォームを修正してきました。そして、バッターボックスで構えるときはバットを大きく動かしてからタイミングを取ってスイングするようにしたのですが、その『動から動』のルーティンが自分に合っていました」

 スイングの軌道もこれまでは長打を意識し、V字にバットを動かしていたが「強く振ろうと意識しすぎていました。そこで、今はレベルスイングでバットにボールが当たる確率を増やすようにしています」と改善。その成果もあって、課題だった三振数が減少し、コンタクト率が上がっている。

 第3週の城西大2回戦ではリードを奪われる展開だったが、1点差に詰め寄った直後の無死二塁から意表を突くセーフティバント。

「もともと得意なんですが、後続のバッターも当たっていたので最悪でも走者が送れればいいと思ってやりました」と快足を飛ばしてヒットにし、一気に逆転につなげた。

 守備でも評判どおりの質の高さを見せ、第5週の日体大1回戦では、ゆるい当たりや三遊間の深い位置への当たりなど内野安打になってもおかしくない打球を難なくさばき、7つのショートゴロを記録。これには敵将の古城隆利監督も「大塚君に全部アウトにされてしまった」と脱帽するしかなかった。

首位打者獲得はならず


 この日の武蔵大2回戦は勝てば優勝、負ければ優勝を逃す大一番となったが「いつもどおり、勝ちにこだわって。油断や隙を見せることなく、集中してやろう」と声を掛けたという大塚。1点リードの4回表には「イニングの先頭打者だったので、とにかく出塁しようと思っていました」とレフト前ヒット。ビッグイニングの口火を切った。そして、首位打者を狙う大塚はこの時点で2打数1安打となり、リーディングヒッター争いのトップに立った。

 長谷川国利監督は「最後までチャレンジしてほしい」と声を掛け、大塚も「キャプテンとして試合を離れるわけにはいかないので、自分としても交代するのはイヤでした」と出場しつづけることを選んだ。3打席目は三振。4打席目は一ゴロに倒れ、首位打者は獲得ならず。それでも「打てなかったですが、優勝できてよかったです」と振り返った。

 巨人などでスカウトを務めた長谷川監督も「昨年から守備力と脚力は十分でした。打撃に関してはボール球に手を出さないようになりましたし、ミスショットが少なくなりました」と成長を認めている。

 3年ぶりに全日本選手権に出場することとなった東海大。プロ入りを目指す大塚にとっても大事な大会となる。大塚は東海大相模高の3年時にセンバツ優勝を経験しているものの胃腸炎のために準々決勝以降は戦線を離脱。優勝の瞬間をグラウンドで迎えることができなかった。それだけに「大学選手権では最後までグラウンドに立って日本一になりたいです」と話しており、高校時代の悔しさを大学野球の舞台で晴らすつもりだ。

文=大平明
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