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【首都大学リポート】「自信になりました」初完投勝利の帝京大・宮田率生 進路はプロに絞る左腕

 

手応えをつかんでのシーズンイン


帝京大・宮田は今季5勝目を挙げた[写真=大平明]


【5月26日】首都大学一部リーグ戦
帝京大6-2城西大(帝京大2勝1敗)

 首都大学リーグ第8週3日目。前日に一部残留を決めた帝京大。今季の最終戦となる城西大との3回戦で先発し、完投勝利を挙げたのが左腕・宮田率生(4年・和歌山商高)だ。

 宮田は1年秋に二部リーグでデビュー。2年秋には4試合に登板してリーグ戦初勝利。入れ替え戦では第2戦に先発して2回を無失点に抑え、チームの一部昇格に貢献した。

「ずっとヒジの調子が良くなかったこともあって、入れ替え戦が終わってすぐにクリーニング手術をしました」

 3年春のリーグ戦は棒に振ったが、全日本大学野球選手権で復帰。全国大会の舞台を経験すると、秋はシーズン終了間際の第7週で東海大との2回戦に先発。翌週に行われた東海大3回戦では3番手で登板し、3回を無失点に抑えて一部での初白星を手にした。

「自己最速の148キロが出たのですが、リハビリ中にずっと体づくりをしていて筋肉量が増えたのが球速アップにつながりました」

 冬場は「ウエイト・トレーニングをして体重が78キロから82キロになりましたし、胸郭や股関節の可動域を広げるトレーニングをしてきたおかげで球速のアベレージが上がっています」と手応えをつかんでのシーズンインだった。

「今季はシーズンのはじめから長いイニングを投げてゲームを作るピッチングをしたい」と意気込んでいた宮田。第2週の日体大1回戦では「テンポ良くどんどん投げられて、少ない球数でいけました」とわずか89球で7回を4安打1失点に抑え、今季初勝利。

 本人が「持ち味はコントロール」と話しているとおり、ストライク先行のナイスピッチングだった。その後も初戦の先発を任されて3連勝。シーズン中盤を過ぎたところで調子を崩したものの「疲れでストレートが走らなくなっていたのでショートダッシュを繰り返してキレを取り戻し、アナライザーの羽田翔世(4年・桜美林高)やキャッチャーの池田竜己(4年・宇部鴻城高)と話し合って、緩急をつけたピッチングをもう一度、見直してきました」と最終週に復調した。

緩急とコントロールをアピール


 武蔵大3回戦は7回を投げて1安打無失点で勝利投手に。さらに、中1日での登板となったこの日の城西大戦も初回こそ内野ゴロの間に1点を失ったが、4回以降は9回二死から浴びたソロホームランの1本しかヒットを許さなかった。

「中盤からは低めを意識して投げ、スライダーでカウントを取り、スプリットで三振を奪うことができました」

 大学ではオープン戦も含めて初めてとなる9回を一人で投げ切った119球での完投に「自信になりました。気持ちよかったです」と振り返り、チームも6対2で城西大を下した。

 宮田はリーグ2位となる今季5勝目。投球回数も同じくリーグ2位の記録を残した。ただ、「もっとできたと感じています。この夏はストレートの球速とキレを上げ、変化球も一つひとつの精度を改善していきたいです」と抱負を語っている。

 進路はプロに絞っており「もうやるしかないので、球速以上にキレと伸びのある真っすぐと打者のタイミングをずらす緩急とコントロールをこれからもアピールしていきたい」と続けた。

 唐澤良一監督も「期待しているからこそ、この夏はきつく当たっていくつもりです。まだエース番号の『18』を与えることはできないと思っているので、淡々と投げるのではなく『この一球に懸ける』というような姿を見せてチームからエースと認められるような存在にならなければ」と話しており、宮田にとってはタフな夏となりそうだ。

文=大平明
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