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【大学野球】明大と優勝決定戦を戦う早大 大一番へ「自分たちのほうが勢いがある」

 

V争いに踏みとどまって


早大・伊藤樹はノーヒットノーランを遂げた明大2回戦から魂の4連投。慶大2回戦は9回二死から好救援で1点差を逃げ切った。こん身のガッツポーズだ[写真=矢野寿明]


【6月1日】東京六大学春季リーグ戦
早大6-5慶大(早大2勝)

 早大は昨秋に続き、明大と優勝決定戦を戦うことになった。ただ、状況はまったく異なる。

 早大は昨秋の早慶戦を、優勝マジック「1」で迎えていた。つまり、1勝がV条件だったが、春秋連覇の重圧にのみ込まれ、2連敗を喫する。負けて明大と同率となった。早大はあとがなくなり、一方で、チャンスが転がってきた「明大優位」と見る目もあった。中1日の優勝決定戦。当時3年生のエース・伊藤樹(仙台育英高)が3安打完封した(4対0)。あくまでも、後日談である。複数の関係者によると。明大は全日程終了からすでに1週間が経過しており、実戦勘を取り戻すのと、気持ちのコントロールが難しかったという。

 今春は早大が優勝決定戦へと持ち込むには、第8週の慶大戦で連勝するのみ。早大・小宮山悟監督は「怒涛の5連勝」と学生たちを鼓舞してきた。第6週の明大1回戦を落とし、リーグ3連覇へ一つも負けられない状況となった。2回戦ではエース・伊藤樹(4年・仙台育英高)が9回を無安打無得点。9回裏のサヨナラ勝ちで(1対0)、リーグ史上26度目(25人目)のノーヒットノーランを達成した。息を吹き返した早大は、総力戦となった明大3回戦を8対6で制して、V争いに踏みとどまったのである。

早大は手に汗握る慶大2回戦で連勝し9勝4敗、勝ち点4。明大と並び、昨秋に続く優勝決定戦へと持ち込んだ。試合後は満員の一塁、右翼の応援席へ挨拶した[写真=矢野寿明]


 そして、慶大戦で連勝。「怒涛の5連勝を掲げて臨んで、4つまできたので、伊藤樹がピタッといくでしょう」。小宮山監督は中1日でのエース・伊藤樹の先発を予告した。慶大1回戦で8回2失点、2回戦も9回二死一、三塁から救援し、死球で満塁とするが、次打者を得意のスプリットで一飛。最後のアウトを奪った。優勝決定戦で登板すれば、明大2回戦から「怒涛の5連投」(小宮山監督)となる。

「昨秋も(明大との優勝決定戦を)やって、『もう一度(勝利)』の期待もかかる。そんなにうまくいくとは思っていませんが、勝てるようにゲームをつくる。これまでと同じ準備をして、勝利へ導けるようにしたい」(伊藤樹)

 大一番へと挑む主将・小澤周平(4年・健大高崎高)は、本音を明かした。

「明治は(優勝決定戦を)やりたくなかったと思う。自分たちは、やりたいと思って、早明戦に臨む。自分たちのほうが、勢いがある。しっかりと準備していきたいと思います」

 明大としては、同じ轍を踏むわけにはいかない。昨秋と同じ待つ立場であっても、シチュエーションが違う。より現実的に優勝決定戦を想定し、この1週間を過ごしてきた。今春、防御率1.34で最優秀防御率を初受賞した左腕・毛利海大(4年・福岡大大濠高)は、6勝無敗と安定感抜群である。昨秋の優勝決定戦は先発も、3回1失点で敗戦投手。「伊藤樹投手との差を感じた試合」と、悔しさを胸に、今春に向けてレベルアップに努めてきた。当然、大一番に向けて準備しているはずである。

 伊藤樹も今季、6勝無敗。ロースコアの展開は確実。6月3日は、13時プレーボール。4年生エースによる投げ合いから目が離せない。

文=岡本朋祐
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