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「中学球児応援プロジェクト」のアンバサダーに栗山英樹氏、斎藤佑樹氏が就任

 

中学部活動の支援は「最重要課題」


プロアマ協働の日本野球協議会は「中学球児応援プロジェクト」の概要説明の記者会見を開いた。写真左から栗山氏、山中会長、榊原副会長、斎藤氏[写真=菅井真凛]


 日本野球協議会は6月18日、東京都内で「中学球児応援プロジェクト」の記者会見を開いた。同協議会は、プロアマ協働で野球界の発展を目的に2016年5月に発足。普及振興委員会など、5つの委員会を設置している。

 同プロジェクトが立ち上がった背景は20年9月、文部科学省が「学校の働き改革を踏まえた部活動改革」の概要を発表したのが発端である。22年12月にはスポーツ庁・文化庁の「学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドライン」により、部活動の地域移行を含む、部活動改革の方針が示された。

 日本野球協議会では24年6月の幹事会で、中学部活動の支援を「最重要課題」として位置づけ、同年7月「中学球児応援プロジェクト」を立ち上げた。同協議会は社会環境の変化に対応し、中学生の野球環境を新たに拡充する機会ととらえ、この日の記者会見までに、10回の協議が行われてきた。その活動の一環として今年の11月15日には全国の野球関係団体と連携し、部活動の地域展開に推進力を上げて取り組んでいくことを目的とした「全日本野球サミット」が東京都内で開催される。

 開催の経緯は日本野球協議会が「中学部活動改革」を受け、全国の野球団体を調査すると「自治体ごとに方法や進捗が異なる」という現実だった。そこで、サミットでは全国の野球団体に現状を周知。野球界全体で取り組むことの重要性を伝え、都道府県協議会の設置など、各地で団体間連携の強化を促していく。現状、課題、ゴール、部活動会改革の成功事例を共有し、野球界として進むべき方向を明確化するのが目的。参加者は都道府県野球協議会(24年12月に調査した日本高野連の資料によれば、47都道府県で31の自治体に設置、さらに1県で設立の動きあり)、もしくは、野球協議会のない地区は各都道府県高野連、軟式野球連盟、中体連の役員を対象とする。

 日本野球協議会・山中正竹会長(全日本野球協会会長)は「プロジェクトの最初の活動として、全日本野球サミットを開催する」と意気込みを語った。榊原定征副会長(日本野球機構コミッショナー)は「野球というのはチームプレーを学び、健全な心身を鍛え、人間そのものを鍛えることができる。その源泉が中学野球。チームの支援、大会の支援が両輪で、真剣に取り組んでいきたい」と話した。

プロとアマ一体で「普及・振興」にまい進


 同プロジェクトのアンバサダーに、栗山英樹氏(日本ハムCBO)と斎藤佑樹氏(元日本ハム)が就任した。山中会長は「まさにこのお2人が適任であって、品性、豊かな知識、野球の実績を築き上げている。指導者、選手たちも間違いなく『こういう人になりたい』『こういうスポーツマンになりたい』という思いを持たれる。私は日ごろから『野球質を高めよう』と言っていますが、野球の素晴らしさを伝えていただきたい」と期待を込めた。榊原副会長は「お2人はご自身で野球場を作られるなど、日ごろから子どもたちへのエールを続けられ、野球の普及・振興に熱心です。未来創造をする上で、最高かつ最適。応援メッセージを発信していただきたい」と話した。

「負担に思っている先生方の軽減ができるのは、地域の力だと思います。地域が人を作る。微力ながら、力を合わせて応援し、前へ進んでいきたい」(栗山氏)

「小学生までは保護者のサポートがあったかと思いますが、中学生は自立が求められる期間。この3年間でどういう生活をするかが、その後の野球人生を変える。子どもたちの育成に、サポートできたらいいです。個人的には、育成・指導システムを共通認識として確立させることが重要と考えます」(斎藤氏)

 両氏は11月に開催のサミットのシンポジウムに登壇予定。少子化、多様性の時代で、野球人口の減少という切実な問題を抱え、部活動も変革期を迎える。日本野球協議会はこのピンチ(危機)をチャンスととらえ、プロとアマ一体で「普及・振興」にまい進していく。

文=多田まりや
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