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一軍登板なしもファームで防御率1点台…他球団の評価高い「巨人の左腕」は

 

イースタンで好成績を残している今村


先発でも中継ぎでも力を発揮


 巨人が6月22日のロッテ戦(ZOZOマリン)で3点のリードを守り切れず、逆転負け。交流戦は6勝11敗1分けと負け越し、借金1となった。首位・阪神と4.5ゲーム差。勝負の夏場に向け、これ以上引き離されるわけにはいかない。

 投打で立て直しを図る中、ファームでアピールしているのがプロ14年目の今村信貴だ。今季は開幕から一軍登板がないが、イースタン・リーグで21試合登板し、2勝1敗2セーブ、防御率1.57をマーク。目を見張る快速球や絶対的な変化球があるわけではないが、配球術と制球力で凡打の山を築く。他球団のスコアラーは「先発でも中継ぎでも力を発揮できる投手。ロングリリーフができるし、制球難で崩れるタイプではない。ファームでの投球を見る限り、まだまだ一軍で十分に通用すると思います」と高い評価を口にする。

22年に自己最多55試合登板


 主に先発で起用されていた今村の野球人生の分岐点が、救援に配置転換された22年だった。開幕先発ローテーション入りを目指して調整を続けたが、当時の桑田真澄投手コーチ(現巨人二軍監督)から「(シーズンの)最初は左の中のロングで待機してほしい」と通達された。「どういう形であれ、一軍に残れるという形になったのかな、という感じはあったので。そこは先発ではなくても、中(継ぎ)のロングで開幕に残れるんだなという、うれしさがありました」と週刊ベースボールの取材で振り返っている。

 開幕から10試合連続自責点0と好投を続けてきたが、4月27日の阪神戦(甲子園)で試練が訪れる。同点の7回から登板したが制球が定まらず5四球を与えて6失点。1イニングを投げ切れずにマウンドを降りた。

「急にストライクが入らなくなりました。もともとコントロールが悪いんですけど、でもまったくの感じになった。そこまで10試合連続無失点できていたので、あの日も同じ感じで投げているのに……という感じでしたね。やっぱり、あの試合で中継ぎの怖さを知りました」二軍降格を覚悟したが、当時の原辰徳監督から「中継ぎの中心としてやってもらわないといけないんだ」と激励の言葉を送られ、「二軍落ちして当たり前の内容なのに、監督が自分を信じて、またチャンスをくださった。その気持ちに応えるためにも、やるしかないと思いました」と腹をくくった。同年は55試合登板で2勝4敗21ホールド、防御率3.57をマーク。「勝利の方程式」で稼働し、自己最高の成績を残した。

盤石ではない救援陣


 巨人は山口鉄也(現巨人二軍ファーム投手チーフコーチ)、中川皓太と左腕のリリーバーがブルペンの柱として活躍してきた歴史がある。今村も後継者として期待が大きかったが、その後は輝きを放てていない。23年は24試合登板にとどまると、阿部慎之助監督が就任した昨年は7試合登板のみ。イースタン・リーグでは42試合登板で2勝2敗、防御率2.03の好成績を残したが、一軍の救援陣が好調だった背景もあり、登板機会が巡ってこなかった。

 今年は大勢R.マルティネスと強力なリリーバーがいるが、救援陣は盤石とは言えない。左腕は中川、石川達也が奮闘しているが、高梨雄平が5月16日に登録抹消されてファームで調整中。バルドナードは6試合連続無失点中だが、20日のロッテ戦(ZOZOマリン)で制球が定まらず2四球で一死満塁のピンチを招いた。後続を凡打に仕留めたが、安定感を取り戻しているとは言えない。

 リリーバーに疲労の色が見え始める7月以降は、今村に一軍昇格のチャンスが与えられる可能性が十分にある。ファームで快投を続け、万全の準備を尽くす。

写真=BBM
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