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ドラフト1位入団で伸び悩みも…巨人移籍で「素質開花」予感の逸材は

 

攻守に躍動する背番号50


巨人移籍3年目を迎えたオコエ


 首位・阪神の背中はまだまだ遠いが、白星を積み重ねるしかない。リーグ連覇を狙う巨人で求められるのが、打線の奮起だ。大黒柱の岡本和真を左肘靭帯損傷で欠く中、全員でその穴をカバーするしかない。移籍3年目を迎えたオコエ瑠偉も必死だ。

 身体能力の高さは誰もが認める。6月28日のDeNA戦(東京ドーム)では、2点リードの6回一死満塁で、トレバー・バウアーの真ん中に入ったナックルカーブを左中間にはじき返す走者一掃の適時三塁打。俊足を飛ばして三塁に到達すると、右拳を高々と突き上げてお雄叫びをあげた。今季は二番で起用されることが多く、状況に応じた打撃も光る。7月6日の広島戦(東京ドーム)では、3回二死一塁で佐藤柳之介のカットボールを振り抜いて左翼線へ二塁打。5回二死二塁で先制の中前適時打を放つと、同点に追いつかれた8回無死一、二塁では三塁前に犠打をきっちり転がした。

 中堅の守備でも貢献度が高い。7月8日の中日戦(山形)では、1点差を追いかける6回二死一、二塁のピンチで山本泰寛の打球が前進守備を敷いていた外野の後方へ。抜ければ長打になる打球に、全力疾走で追いかけてフェンスギリギリで好捕。試合は9回に2点差をひっくり返す逆転サヨナラ勝利を飾ったが、オコエの好守がなければ実現しなかっただろう。

現役ドラフトで巨人へ


 現役ドラフトが野球人生を変えた。ドラフト1位で入団した楽天では将来の主力選手として期待されたが伸び悩み、2022年はプロ最少の6試合出場のみ。同年オフに現役ドラフトで巨人に移籍した。オコエは「自分くらいの年齢(25歳)の選手が移籍して行って、どういう付き合いをしていけばいいのかなと、チームの人たちと会う前にすごく考えていたんですけど。ジャイアンツっていろいろなチームから選手が来ているというのもあって、すごくすんなりと迎え入れてもらえました。正直、『考え過ぎてたなあ』って思わせてくれるくらい、みんながフラットな感じで。先輩方も勉強になるアドバイスをくれたり、面白いことを言ってくれたりもするので、居心地がいいですね」と週刊ベースボールのインタビューで振り返っている。

 昨年は自己最多の68試合出場で打率.261、3本塁打、13打点、4盗塁をマーク。得点圏打率.323と勝負強さが光り、9月に月間打率.314、1本塁打、8打点とシーズン終盤に躍動して4年ぶりのリーグ優勝に貢献した。今年は開幕一軍入りを果たしたが、打撃不振で4月18日に登録抹消に。コンディションが万全でなかったことも本来のパフォーマンスを発揮できない原因だった。5月2日に右肘の関節鏡視下遊離体摘出術を受けると、試合復帰まで約2カ月かかると見込まれていた中、約3週間で実戦に復帰。6月4日に再昇格すると、攻守でチームを救うプレーを何度も見せている。

試合に出続けることで


 オコエは楽天時代に故障が多いのがネックになっていた。巨人に移籍した23年に「守備も走塁も、もっとできるんじゃないかというのは自分でも思っています。ただ難しいのが、守備や走塁というのは一番体に負担が掛かるところだと思っているので。これまでを振り返っても、自分の課題としてはケガというところが一番大きい。1カ月が過ぎて疲労を感じる部分はありますし、そこはしっかり考えながらやっていかないといけない。長いシーズンの中で、常にマックスを出すのではなくて、いかに高い水準を保っていけるかというのがすごく大事になってくると思いますね。1試合バーンって高いパフォーマンスを出すことができても、次の日がダメだったら、それではダメなので」と語っていたが、試合に出続けることで守備や走塁の水準が上がっているように感じる。

 プロのユニフォームを着て10年の月日が経った。27歳と脂が乗り切った時期になり、これからが全盛期だ。

写真=BBM
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