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【大学野球】早大が池田記念美術館を訪問 伝統に触れて高まった“4連覇”への意識

 

南魚沼市で夏季キャンプ


早大野球部は8月8日、池田記念美術館を訪問した[左から日野愛郎部長、小澤周平主将、伊藤樹投手、小宮山悟監督][写真=矢野寿明]


 早稲田大学野球部は8月4日から17日まで新潟県南魚沼市内のベーマガスタジアム(大原運動公園)で夏季キャンプを張っている。

 早大は今春の東京六大学リーグ戦で3季連続49度目(リーグ最多を更新)の優勝を遂げ、天皇杯を手にした。

 南魚沼キャンプ期間中の8日、小宮山悟監督以下、野球部員約50人が同市内にある池田記念美術館を訪問した。

 同美術館はベースボール・マガジン社の創設者・池田恒雄氏(1989年野球殿堂入り)の強い志の下、1998年に開館した。池田氏は1946年の同社創業にあたり「学生野球の父」と言われた飛田穂洲氏(早稲田大学野球部初代監督、1960年野球殿堂入り)に原稿執筆を依頼。池田氏は飛田氏がいた水戸へと何度も足を運び、承諾を得ることができた。

 1946年創刊の「ベースボール・マガジン」の巻頭言には、飛田氏が寄稿した『進め!野球の大道へ!』を掲載。池田記念美術館にはスポーツ展示室があり、飛田氏が著わした直筆原稿が展示されている。墨で記された和紙を広げると、約2メートルの長さになる。

 1901年創部の早稲田大学野球部の神髄が、南魚沼市に置かれている縁もあり、2022年から夏季合宿を実施。今夏で4回目の開催で、第1回目から継続して、同美術館を訪問するのが、キャンプ行事の一つとなっている。

 池田記念美術館には飛田氏の直筆原稿のほか、早稲田大学野球部初代部長・安部磯雄氏(1959年野球殿堂入り)の色紙や、戦前に活躍した伊達正男氏(1989年野球殿堂入り)のユニフォームなど、同野球部関連の資料の数々が展示されている。学生たちは約1時間、食い入るようにして、早稲田大学野球部が記してきた歴史と伝統に触れ合う貴重な機会となった。

 コメントは下記である。

日野愛郎野球部長
「東京六大学野球連盟結成100年のこのタイミングで、野球部員がこの場に伺うことができ、学生野球の父である飛田穂洲先生の巻頭言の力強い直筆の書を見ることができるということに光栄に預かり、ありがたいことだと思います。早稲田大学が4連覇に挑戦できること自体がありがたいです。その目標に向かって、部員が必死に合宿で努力しています。キャンプでいかにチーム力を上げることが、連覇にかかっています。チャレンジできることが、何よりも大切なこと。その機会を南魚沼の地でいただけることを感謝したいと思います」

小宮山悟監督
「毎年夏、池田記念美術館に足を運ぶたび、心が洗われます。何回、来ても背筋が伸びる。学生たちには、ことあるごとに『早稲田大学野球部は、他の野球部とは違うんだぞ』と言い続けていますが、歴史に触れ、何かを感じたはず。かつての野球部長である外岡茂十郎先生が残した台詞がすべてです。『歴史的にみて早稲田は学生野球のリーダーだ。安部、飛田両氏の築いた伝統は他校にはみられないものがある。普通の学生に許されることが、選手であるがために許されない。それを光栄だと思わなければいけない』。早稲田大学野球部としての幸せを感じてほしい。私自身も『早稲田で良かった』という人生を歩ませてもらっていますが、今の学生にも卒業して10年、20年が経過したときに『早稲田で良かった』とさせないといけない。このキャンプは、学生たちが新しいテーマを掲げて取り組んでいる。3連覇の次は4連覇。相手が向かってくるのは分かっている。それを上回るだけの力をつけないといけない。南魚沼キャンプはその強化の場になります」

小澤周平主将(4年・健大高崎高)
「2年時から数えて、3回目の訪問になりますが、歴史に触れるたび、早稲田大学野球部としての誇りを感じています。いつも(活動拠点の)安部球場で(飛田穂洲先生が提唱した)『一球入魂』を言い続けていますが、この美術館で巻頭言を見るたび、実感することができます。早稲田大学野球部という伝統のあるチームで、歴史を築いた先輩たちの後を、自分たちも継いでいかないといけない。東京六大学100年で、過去に4連覇は6回。この秋、歴史にその偉業を残したいと思います。このキャンプ期間、ベーマガスタジアムで鍛え、リーグ4連覇の記録を展示していただけるように頑張っていきたいです」

伊藤樹投手(4年・仙台育英高)
「今回で4年連続4回目の訪問となりますが、毎回、貴重な機会としてとらえています。こうして歴史に触れ、早稲田大学野球部の伝統を頭に入れるのは、大切なことです。この秋はリーグ4連覇がかかっていますが、僕がちゃんと投げれば、できないことはない。この3シーズン、圧倒できたかと言えば、そうではありません。さらに良い投球をすれば、結果がついてくると思っています。南魚沼でのテーマはフィジカル強化。運動量、トレーニングを増やして、すべてのメニューをやり切りたいと思います」

 なお、8月9日には早大の南魚沼キャンプの練習拠点であるベーマガスタジアム(大原運動公園)にて「全早稲田戦」が開催される(11時プレーボール)。現役学生と早大から社会人企業チームへと進んだOBで編成された「稲門倶楽部」が真剣勝負を繰り広げる。一昨年、昨年に続き、3度目の開催で過去の対戦成績は1勝1敗だ(23年は稲門倶楽部が21対2で勝利、24年は早大が9対3で勝利)。8月の都市対抗野球大会(東京ドーム)に出場する卒業生も顔をそろえる予定だ。この秋は早大史上2度目、東京六大学リーグ史上7度目の4連覇がかかる現役学生にとっては、アマチュア野球最高峰のレベルに接する貴重な機会となる。

文=岡本朋祐
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