ファームで3試合に登板

シーズン途中にアメリカから日本球界に復帰した藤浪
DeNAに主力の離脱が相次いでいる。主将の
牧秀悟が8月1日に登録抹消されると、左手親指の付け根に当たる「左MP関節尺側側副靭帯修復術」を受けたことが7日に球団から発表された。長期離脱は必至だが今後の野球人生を考えると、じっくり治したほうがいい。
投手陣もアクシデントが相次いでいる。
トレバー・バウアーが10日に腰の違和感で登録抹消に。同日の
巨人戦(横浜)に先発予定だったが急遽回避していた。さらに、アンソニー・ケイも15日の練習中に腰の違和感で試合前の練習を離脱した。先発ローテーションの再編に迫られた中、きょう16日の
中日戦(バンテリン)はドラフト1位右腕の
竹田祐をプロ初登板初先発に抜擢することを決断。17日の同戦は米国から日本球界復帰した
藤浪晋太郎の移籍後初登板が有力視される。
藤浪が6月にマリナーズ傘下3Aタコマを退団し、日本球界復帰を視野に入れた中で熱心にアプローチしてきたのがDeNAだった。7月18日に横浜市内の球団事務所で入団会見を行った際、「オファーをいただいた中で、いちばん熱を持って、『藤浪晋太郎』という選手が必要だという言葉をたくさんいただいたので、その情熱に応えたい」と入団の決め手を語っている。
ファームでは3試合登板している。初登板だった7月26日のイースタン・
ロッテ戦(横須賀)は1回をわずか5球で3者凡退、31日の同・
西武戦(ベルーナ)も3回を無安打無失点と好投した。46球を投げて直球は最速155キロを計測するなど上々の仕上がりだったが、3試合目の同・巨人戦(横須賀)は4回途中で3安打5失点。5四球2死球と制球が最後まで修正できなかった。
注目される古巣・阪神戦
不安の残る投球内容だったが、その後に一軍合流したのは課題を修正して一軍のマウンドでパフォーマンスを発揮できると球団が判断したのだろう。藤浪はその期待に応えられるか。移籍後初登板で好投すれば、22日からの巨人戦(東京ドーム)、26日からの
阪神戦(横浜)の中で次回先発のチャンスが与えられる可能性が高まる。注目度が高いのは、古巣・阪神戦だ。
入団会見で阪神との対戦について質問が及んだ際は、「やっぱり楽しみです。3年前まで味方で頼もしいなと思っていた選手が敵になるわけですが、それはそれで楽しみですし、もちろん全力で抑えにいきたいなと思います。甲子園で投げることは、個人としてもすごく楽しみです。ブーイングだけされなければいいな、くらいに思っています」と声を弾ませていた。対戦したい打者は
佐藤輝明の名前を挙げ、「リーグで今、おそらく一番のバッターですし、魅力的なバッター。秘策は特にないですが、余裕があれば力勝負できればと思っています」と言葉に力を込めていた。
高いモチベーションを持って
DeNAは現在借金4で、首位・阪神に13.5ゲーム差。逆転優勝への道は険しいが、可能性がある限り戦い続ける。藤浪のモチベーションは高い。
「ベイスターズはまだまだ優勝を狙える位置にいると思いますし、球団の方とお話をさせていただく中で、『まだまだ優勝はあきらめていない。本気で逆転優勝を狙っている』という言葉をいただいたので、少しでも貢献できるように、本気で優勝を目指して、その一つのピースになれるように頑張っていきたいと思います」
逆転優勝が叶わなくても、戦いは続く。昨年はレギュラーシーズン3位からCS、日本シリーズを勝ち抜いて26年ぶりの日本一に輝いた。藤浪は阪神に在籍した13年からの10年間でリーグ優勝は経験していないが、11勝をマークした高卒2年目の14年にCSを勝ち上がって日本シリーズに出場している。
ソフトバンクと対戦した第3戦に先発登板し、5回2/3で7安打2四球3失点。1対5で敗れ、日本シリーズも1勝4敗で敗れた。
20歳で大舞台を経験してから、11年の月日が経った。完全復活し、DeNA逆襲の切り札になれるか。
写真=BBM