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2025夏の甲子園

【甲子園】8人がグラウンドで表彰 育成功労賞の表彰式

 

8月15日の第2試合前、育成功労賞の表彰式が行われた[写真=牛島寿人]


【第107回全国高等学校野球選手権大会】
8月15日 育成功労賞 表彰式

 第2試合の開始前、甲子園はお祝いの場となり、拍手に包まれた。育成功労賞の表彰式が行われ、第107回大会で受賞した49人のうち秋田、茨城、福井、奈良、島根、愛媛、福岡、鹿児島の8人がグラウンドで表彰された。

 育成功労賞は2003年、第85回記念大会から毎年、実施されている。対象者は硬式もしくは軟式野球部の監督か責任教師を原則として20年以上務めた指導者。全国の各都道府県高校野球連盟の推薦を受けて選出される(北海道、東京都は2人ずつ)。

 8人の監督はユニフォームを着て、甲子園に登場。栄えある日となった。今回の受賞に関しての感想が、大会本部からリリースされた。
(学校名は責任教師/監督最終歴任校)

【秋田】
納谷 聡[能代]
「高校野球監督として育成功労賞を受賞できたことは、これまでの指導者人生における大きな励みであり、それと同時に責任の重さを感じております。選手たちが試合だけでなく、日常生活においても、一丸となって成長を続けた姿こそが真の価値であり、その努力を支えた保護者や学校関係者、そして地域の皆様への感謝の気持ちがまず浮かびます。また対戦校との切磋琢磨や、困難な時期をともに乗り越えたことで、選手たちの人間性やチーム力も大きく養われました。今後もこの評価に甘んじることなく『ひたむきに取り組む』という方針を貫き、指導に尽力する所存であります。また高校野球を通じて社会に貢献できる人材が育ち、支えていただいた関係者、地域の皆様への恩返しができるように取り組んでまいります」

【茨城】
根本喜幸[太田一]
「日本高野連、茨城県高野連の皆様をはじめ、関係者の皆様方、このたびは大変名誉な賞を賜り、誠にありがとうございます。身に余る光栄に感激するとともに、恐れ多い気持ちでいっぱいです。『育成功労賞』という名称には全く分不相応の私です。監督18年、部長18年、そして現在一顧問として3年目、合計38年と5カ月、あこがれの甲子園、遥かなる甲子園を目指して、ここまで多くの教え子たちとともに、毎年全力で走り続けてきたということは自負しておりますが、決して『育成』したなどとは思っておりません。逆に私はこれまで関わってきた多くの教え子たちに『育成された』『育成してもらった』人間だと思っております。この賞は、多くの教え子たちと、そして『野球の神様』からの過分なる贈り物だと心から感謝し、これからも微力ではございますが、野球の楽しさ、素晴らしさを子どもたちに伝えられたらと思います。このたびは誠にありがとうございました」

【福井】
石津長利[三国]
「このたびは、育成功労賞という身に余る賞をいただき、誠にありがとうございます。戦績で胸を張れるものはありませんが、グラウンドで選手たちと声を張り上げ、ひたむきに挑み続け、野球を通じて人としての成長を願い続けた日々でした。こんな私が甲子園で表彰されるなんて正直、賞状を受け取る手がちょっと震えそうで。それでもここまで来られたのは、素晴らしい選手たちとの出会い、保護者の皆様の“見守り、時に喝”、ともに声を枯らした指導者仲間、理解ある学校職員の皆様のおかげだと思っています。本当に、恵まれていたなと感じています。『本気で挑戦』をモットーに、泥だらけになりながら挑み続けた選手たちが、己を律し、仲間を思いやる心を育んでくれた。その姿を見られたことは、指導者としての喜びであり、誇りです。負けて悔しくて、帰りのバスを涙しながら運転したことも、今では大切な思い出です。また、教え子たちが今では少年野球や中学校で後進を育ててくれていると聞くたび、胸が熱くなります。この受賞は、関わってくださったすべての方々と分かち合いたいと思います。心より感謝申し上げます」

【奈良】
松元 隆[添上]
「身に余る大きな賞の受賞に加えて、あこがれの甲子園球場での授賞式にご招待いただき、緊張とともに喜びと感謝の気持ちでいっぱいです。私は県立高校の教員として初任校の生駒高校から北大和(現・奈良北)高校を経て、現任校の添上高校で指導してまいりました。今年はちょうどその40年目にあたる年であり、今回の受賞は私にとって大きな節目であるとともに、一層の努力への励ましをいただいたものと考えています。振り返って改めて感じることは、試合での感動的な場面や勝敗もさることながら、いかに多くの方々に支えられ、お世話になったかという思いです。家族の献身的なサポートをはじめ、周りの方々からのご指導やご協力、そして何より素晴らしい野球部員たちの存在への思いです。恵まれた環境の中で野球に携わらせていただいたことに深く感謝し、この賞の重みとして心に刻みたいと思います。今後も謙虚に野球と向き合い、微力ではありますがお世話になった高校野球の発展のために尽力できればと考えています。このたびは過分な賞をいただき、誠にありがとうございました」

【島根】
板垣悟史[安来]
「このたびは『育成功労賞』という名誉ある賞をいただき、大変光栄に思います。また、私が高校3年生のときに甲子園に出場して以来、40年ぶりに聖地に立つことができる機会を与えていただいたことに対し、関係者の皆様に心からお礼申し上げます。これもひとえに、今まで関わってきた選手たちが日々努力し、仲間とともに切磋琢磨してくれたおかげです。また、保護者や地域の皆さま、OB会、学校関係者の方々のご理解とご協力があってこその受賞だと深く感謝しております。高校野球は、体力や技術の向上だけでなく、人間としての成長にも大きく寄与するものだと信じています。『文武両道』という言葉がありますが、私は『文武一道』(勉強も部活動も同じ一つの道であり相互作用する)をモットーに『あえて二兎を追う』ことを生徒に求めてきました。指導者として甲子園に出場することはできませんでしたが、昨年、教え子が監督・部長を務める母校大社高校が甲子園で活躍してくれたことは自分のことのようにうれしく思いました。教師生活も残りわずかとなり、できることは限られていますが、私を育てていただいた島根県の高校野球に少しでも恩返ししたいと考えています」

【愛媛】
鈴木一宏[新居浜西]
「30年以上も、高校野球の指導者として生徒たちと関われていることをまずはうれしく思います。また、その結果として育成功労賞を受賞することができたことを素直に喜びたいと思います。多くの指導者の方々、選手と保護者、学校の先生方や野球部OB、地域の方々に感謝いたします。そして何よりも仕事をしながら4人の子育てをしつつ、家庭を支えてくれた妻には感謝の気持ちで一杯です。関わってきた生徒たちが社会人として立派に活躍していることに触れると、当時のことを思い出しながら何とも言えない喜びを感じています。今回の受賞を通して、生徒、そして野球が私の人生を豊かにしてくれたという思いがますます強くなってきました」

【福岡】
青野浩彦[東筑]
「このたびは、日本高等学校野球連盟と朝日新聞社から育成功労賞を賜り、身に余る光栄なことに感謝しています。甲子園球場という夢の舞台で、このような素晴らしい賞をいただけることを大変うれしく思います。私自身、監督として4度の甲子園出場を経験していますが、あのときのアルプススタンドの歓声や選手たちの生き生きとした姿が忘れられず、今まで続けてまいりました。どうすれば勝つことができるのか、そればかり考えて試行錯誤しながらやってきました。甲子園の思い出の一つとして、昔は女子マネジャーがベンチに入ることができませんでした。平成8年の夏に改正され、その時の第1号のベンチ入り女子マネジャーは幸運にも東筑高校でした。監督として43年間という年月の間、野球を通してさまざまな時代の変化を体験してきました。何よりも選手たちとともに、私自身も野球から学び、成長できたのではないかと思います。どんな時も生活の中心には好きな野球があり、そうやって生きてこられた私はつくづく幸せ者だなと今さらながら思います。この受賞は、選手たちはもちろんのこと、温かく支えてくださった保護者の皆様や学校関係者、後援会、OB会、そして地域の方々やいつもそばで応援してくれた家族のおかげだと心より感謝申し上げます。今後も高校野球の発展に微力ながら貢献できるように、情熱を持って、高校野球に向き合っていきたいと考えています」

【鹿児島】
中迫俊明[川内]
「『育成功労賞』を受賞させていただき、誠にありがとうございます。あわせて甲子園球場での表彰式に参加させていただくことは身に余る光栄と、心から感謝申し上げます。高校野球の魅力に取りつかれて、日々選手たちと練習、試合に励み続けた29年間でした。私がここまでやってこられたのは、励まし、指導してくださった指導者の方々、ひとむきに取り組んでくれた選手、支えてくださった保護者など多くの方々のご理解、ご協力の賜物と感謝しています。私が初めて高校野球の監督に就任した時、当時、鹿児島県高校野球連盟顧問の折田力様が『私は50年間、鹿児島の高校野球を見てきたが、どんな公立高校でも10年に1度はチャンスがある。今年がその10年に1度のチャンスだと思って、毎年、頑張ることだ』と教えていただきました。私はこの言葉を胸に刻み、走り続けた29年でした。何の実績もなく、ただの一高校野球選手でしかなかった私でも、こうして育成功労賞をいただくことができたことが今後、後進の若い監督様方の励みになれば幸いと思っております。このたびの受賞は、私の生涯の宝として大切にしたいと思っています。本当にありがとうございました」
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