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巨人CS下克上の秘密兵器 他球団から「モノが違う」「鈴木誠也と重なる」若手成長株は

 

2試合連続初回先頭打者弾


イースタンで好成績を残しているドラフト1位新人・石塚


 並のルーキーではない。ファームで活躍が際立っているのが巨人のドラフト1位ルーキー・石塚裕惺だ。9月3日のイースタン・ヤクルト戦(Gタウン)で初回先頭打者本塁打の2号ソロをマーク。小澤怜史のシンカーを左翼席に運ぶと、6日の楽天戦(盛岡)でも2試合連続の初回先頭打者弾で打線を勢いづけた。辛島航のスライダーを左翼へ運び、4打数4安打の大暴れ。52試合出場で打率.320、3本塁打、23打点の好成績を残している。

 名門・花咲徳栄高で1年秋から三塁の定位置をつかみ、2年春から遊撃に。3年夏の甲子園に出場し、高校通算26本塁打をマーク。大会後には高校日本代表に選出され、四番を務めた。182センチの恵まれた体格で力強さと共にしなやかさがある。大型遊撃手としてプロのスカウトの評価は高かった。石塚は幼少期から巨人ファンで、昨年もファームやCSファイナルステージを球場で観戦していたという。ドラフト1位で入団したのは運命だったのかもしれない。

学びが多くあるシーズン


 アクシデントで試合から離れた期間も成長の糧にした。3月にファームの練習試合でファウルを打った際に左有鉤骨を骨折。石塚は週刊ベースボールのインタビューで、以下のように振り返っていた。

「開幕前だったので、ケガをしたと分かったときは結構、落ち込んだんですけど……。それでもリハビリ期間は自分の中でいい時間を過ごせたかなと思っています。遅れをとる形のスタートになってしまいましたが、桑田監督(桑田真澄二軍監督)をはじめ、いろいろなアドバイスを受けながら試合に出させてもらうようになって、本当に学びが多くあるシーズンになっているなという印象です」

「試合を見ていると『早く出たいな』という思いになったんですけど、そこをグッと抑えて『やれることをやる』という気持ちで過ごすことができました。体重を増やすこともできましたし、一番大きかったのはジャイアンツ球場で調整をしていた先輩方と一緒にできたことです。長野(長野久義)さん、坂本(坂本勇人)さん、丸(丸佳浩)さん、小林(小林誠司)さんといった方たちと、一緒にノックを受けさせてもらったり、一緒にバッティングに入らせてもらったり。プロで長年、活躍されてきた人たちの持っている感覚であったり、いろいろなことを聞けたので、『ケガの功名』じゃないですけど、巡り合わせもあってそうした経験ができたのは運が良かったなと思います」

一軍デビューはあるか?


 5月に実戦復帰すると主に遊撃で出場。7月中旬から左三角線維軟骨複合体(TFCC)損傷で1カ月間離脱したが、故障から復帰後に快音を響かせている。他球団のスコアラーは「高卒1年目でプロの投手に対応し、自分の間合いで打てている。モノが違いますね。広島時代の鈴木誠也(カブス)を彷彿とさせます。対応力が上がっているので長打もこれからどんどん増えてくるでしょう」と評する。

 ファームでこのまま結果を残し続ければ、一軍デビューの可能性もあり得る。憧れの坂本勇人は高卒1年目の07年に一軍デビューし、翌08年に遊撃の定位置を奪取。全144試合出場で打率.257、8本塁打、43打点、10盗塁をマークし、球界を代表するスター選手に駆け上がっていった。石塚はどう感じているだろうか。

「それはもちろん、行きたいですけど。高卒野手の1位の数々の先輩たちが1年目で初安打を記録しているので、それに僕も続きたいという思いはあります。1日でも早く一軍に上がることができればベストですけど、二軍での練習や試合を大切にやっていく中で、一軍に呼ばれたら1本打てるように、そのための準備を今からやっていきたいです」

 シーズン終盤に一軍で結果を残せば、CSでも出場機会をつかめるかもしれない。新しい力が台頭することはチームの活性化につながる。一軍のグラウンドで躍動する時が楽しみだ。

写真=BBM
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