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【大学野球】「目玉」は東宮賜盃と天皇杯の同時展示 「東京六大学野球100周年記念展」開催

 

日本野球の原点を改めて知り、学ぶ場


東宮賜盃[左]が表に出るのは約82年ぶり。天皇杯[右]と同時に並ぶのは、今回の特別展示の「目玉」。東京六大学野球連盟・内藤雅之事務局長が経緯を説明した[写真=BBM]


 東京六大学秋季リーグ戦の開幕を翌日に控えた9月12日、野球殿堂博物館(東京ドーム21ゲート右)で13日から特別展示される「東京六大学野球100周年記念展」の内覧会が行われた。

 最大の「目玉」は東宮賜盃と天皇杯の同時展示だ。1926年10月23日に行われた明治神宮野球場の開場奉納式に皇太子殿下(のちの昭和天皇)が臨席。その際、六大学の紅白戦などをご観戦し、優勝杯(東宮賜盃)下賜の御沙汰があった。目録が同連盟に贈られ、同秋のリーグ戦を制した早大が初めて手にした。

 東京六大学は43年、文部省からの通達を受けて解散し、東宮賜盃は宮内省(現在の宮内庁)に返還された。戦後、46年春にリーグ戦再開すると、同年11月に宮内省からか天皇杯の御下賜が伝えられ、同秋に優勝した早大が最初に獲得している。東宮賜盃から受け継ぐ形で、戦後、改めて他のスポーツ団体に先駆けて、天皇杯が下賜されたのである。以降、春、秋のリーグ制覇を遂げた大学に授与されている。天皇杯は原則、一競技一つである。野球は東京六大学野球連盟に下賜されているのは、こうした歴史的背景があるのだ。

東京六大学歴代最多48勝の法大・山中正竹氏は、自ら遂げたウイニングボールの前でポーズを取る[写真=BBM]


 企画展示室には東京六大学100年の歴史をパネルで振り返り、6校の戦前のユニフォーム、各大学野球部などから出された所蔵品など約100点が展示。立大・長嶋茂雄氏の通算8号バットのほか、法大・山中正竹氏のリーグ最多通算48勝のウイニングボールなどお宝が満載。また、慶大・渡辺泰輔氏、立大・上重聡氏、早大・高梨雄平氏と過去3度の完全試合のウイニングボールがそろうのは初めてのことだ。向かいのイベントホールでは、過去の映像が流れ、「東京六大学野球連盟と日本代表」と題し、アテネ五輪アジア予選の長嶋茂雄氏ら日の丸ユニフォームが飾られている。

 この日は加盟各校の監督も出席した。昨年と今年と大学日本代表を指揮した慶大・堀井哲也監督は「いろいろな資料を目にして、100周年の重みと、明日から開幕するリーグで、次の世代にしっかりバトンをつながないといけない。そのためにも全力プレーで、学生野球らしいプレー、慶應らしいプレーをやる。改めて誓いました」と決意を新たにした。

イベントホールでは「東京六大学野球連盟と日本代表」が展示。2003年のアテネ五輪アジア予選を指揮した長嶋茂雄氏のユニフォームが飾られていた[写真=BBM]


 また、今春までリーグ3連覇中の早大・小宮山悟監督は「なかなかこういうのをお目にかかる機会はないですから、今の学生たちがマストで歴史を知るということで言えば、自分の学校だけなく、他の5校の歴史を含めて学ぶ必要があり、深く心に刻む時間にしてもらいたいと思います」と足を運ぶ意義を語った。

 同特別展の会期は9月13日から11月24日まで。プロ野球よりも長い歴史を重ねてきた日本野球の原点を改めて知り、学ぶ場である。

文=岡本朋祐
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