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首都大学リポート

【首都大学リポート】打者の手元で曲がる直球は健在 甲子園を沸かせた“技巧派サイド” 城西大・下村健太郎

 

体重増で球速アップ


城西大・下村はマウンド度胸が抜群だ[写真=大平明]


【9月13日】首都大学一部リーグ戦
筑波大10-2城西大(筑波大1勝)

 首都大学リーグ第2週1日目。城西大はエースの長琉之介(4年・下関国際高)が故障で出遅れている。また、ドラフト候補の主将・松川玲央(4年・関西高)も右ヒジの靱帯損傷から復活途上でショートの守備には就けず、万全な状態ではないなか指名打者で出場と、苦しいチーム状況にある。

 東海大との開幕週は連敗スタートとなり、なんとか巻き返しを図りたい筑波大1回戦。1人でも新たな投手として台頭してきてほしいなかで、リーグ戦初登板を飾ったのが下村健太郎(2年・英明高)だ。

 下村は英明高で3年春夏の甲子園出場。サイドスローから120キロ台ながら動くストレートと90キロ台の遅球を投げ分け、センバツでは智弁和歌山高を6回1失点に抑えてチームの白星に貢献した。

「甲子園では緊張したなかでもメリハリを付けてバッターに集中して投げることを学びました」

 城西大には村上文敏監督から直接誘われて入部。「センバツ大会が終わってから、地元の香川まで来ていただいて、熱く誘っていただきました」。しかし、大学では「高校よりもレベルが高く、球速を上げないと通用しないと感じて、ずっと体作りをしていました」と地道に練習を積んできた。

 この夏も食トレに励んできた。「1日6食。食事の間の時間もなんでもいいので小まめに食べて、体重が減らないようにしてきました」。

 体重は入学時の65キロから70キロを超えるようになり「高校時代は130キロに届きませんでしたが、今は134キロまで球速が上がりました。ボールも力強くなったと感じています」と球威が増している。

 また、フォームも修正。「ゆったりとした動きから足を上げて、それからは早く動くようにし、なるべく勢いを付けてボールに力を伝えられるように意識しています」。フォームが変わったことで、高校時代に使っていた90キロ台のスローボールはコントロールが付けづらくなり、今は投げていないというが「緩急は意識して投げています」と話している。

 一方、手元で曲がるストレートは今も健在だ。

「自分でもどう動くか分からないくらい真っすぐがナチュラルでシュートするんです。左打者に対しては体に向かって投げているくらいで、曲がることを頭に入れて投げています」

リーグ戦初登板のチャンス


 この夏は対外試合や紅白戦で結果を残し、直前に行った東洋大とのオープン戦では2回1/3で無失点。村上監督も「変則のサイドスローで、ウチにはいないタイプ。甲子園に出場していて度胸があるので淡々と抑えていってほしい」と評価し、筑波大1回戦でリーグ戦初登板のチャンスをつかむことができた。

 3点ビハインドの5回表に三番手としてマウンドへ。投球前には「いつも周りに声を掛けながらプレーしています」とセーフティバントを警戒するように一塁手と三塁手にジェスチャーで示していたが、実は緊張していたという。

 ただ、「先頭打者を打ち取ることができて、そこからはリズム良く投げることができました。甲子園での経験を生かすことができたと思います」とヒットを1本打たれたが、1イニングを無失点に抑え「楽しくできました」と振り返った。

 試合は後半に突き放され2対10で敗れたが、主将・松川も今季初安打を含む2本のヒットを放っており、これから反撃といきたい。

「自分が入学した時、松川さんは3年生だったんですが、なんでもヒットにできて『こんなにすごい選手がいるんだ』と驚きました。レベルの高い関東に出てきてよかったと感じています」

 今後も「任されたイニングは全力で抑えて、チームを一つでも上の順位に上げていきたい」と下村。甲子園を沸かせた技巧派のサイドスローに期待がかかる。

文=大平明
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