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シーズン途中加入で大活躍 来季の去就注目される「助っ人強打者」は

 

クレバーな長距離砲


シーズン途中加入ながら楽天打線の軸となるボイト


 逆転でのCS進出を目指す楽天。残り11試合で3位・オリックスに4.5ゲーム差の4位と厳しい状況だが、可能性がある限り戦い続ける。打線の主軸として爆発が期待されるのが、ルーク・ボイトだ。

 広角に本塁打を飛ばせることが、大きな強みになっている。9月19日の西武戦(楽天モバイル)では、4回に高橋光成の外角高めの直球を逆方向の右翼に運ぶ13号ソロ。シーズン途中に加入し、移籍後初出場となった7月2日のロッテ戦(楽天モバイル)で来日初アーチを含む猛打賞と最高のスタートを切り、その後も本塁打を積み重ねている。56試合出場で打率.287、13本塁打、34打点。シーズンを通じて出場したら30本塁打を軽く超えるペースで量産している。

 本拠地・楽天モバイルで打率.337、6本塁打、16打点と相性の良さが際立つ。他球団のスコアラーは「もっと振り回す印象でしたが、変化球をきっちり見極める。クレバーな打者だなと感じます。メジャーでも実績がある選手ですし、得点圏に走者を置いて対戦するシチュエーションを少なくしたいですね」と警戒を強める。

2020年にはメジャー本塁打王


 メジャー通算508試合で打率.253、95本塁打、276打点。コロナ禍で短縮シーズンだったが、ヤンキース在籍時の2020年に打率.277、22本塁打、52打点でア・リーグ本塁打王に輝いた。メジャー本塁打王のNPB加入は13、14年に楽天に在籍したアンドリュー・ジョーンズ以来7人目だった。昨年からメキシカン・リーグでプレーし、打線強化を目指す楽天からシーズン途中に獲得オファーが届いた。

 得点圏打率.333という数字が示すように、好機では集中力を最大限に高めて殊勲打を放つ。9月17日の日本ハム戦(エスコンF)では、同点の延長11回二死一塁から、齋藤友貴哉が投じたスプリットを振り抜き、サヨナラの中越え二塁打。ナインから手洗い祝福を受け、「サヨナラ直後にかけられたアクエリアスと、抹茶の匂いがぷんぷんしますけど、何とかこのチームメートとCS行けるように一戦一戦頑張りたいです」とお立ち台で笑顔を見せ、決め台詞の「東北サイコー!」を叫んでスタンドをわかせた。

日本一に導いた助っ人


2013年、楽天を日本一に導いたジョーンズ


 楽天が球団創設初のリーグ優勝、日本一に輝いた13年に、不動の四番でチームに貢献した強打者がジョーンズだった。メジャーでは通算434本塁打を記録し、外野の守備でも10年連続でゴールド・グラブ賞を受賞。超大物助っ人の楽天入団は、話題を呼んだ。楽天に入団時は35歳と全盛期を過ぎていたが、13年に打率.243、26本塁打、94打点をマーク。リーグワーストの164三振を喫した一方でリーグ最多の105四球を選び、出塁率.391で打率から一気にはね上がった。

 日本で活躍する助っ人外国人の共通点は、選球眼が良いことだ。メジャーと比べて、バッテリーが変化球を駆使した配球でボール球を振らせようとする中、いかに我慢できるか。ボイトは「野球に関しては今の成績に満足はしていないし、日々アジャスト、成長だね。打席に立って感じたことはメジャーの投手はストライクゾーンの中で変化させるのに対し、日本はストライクゾーンからボールゾーンに変化させる配球が多いなと。そこが大きな違いだと感じたよ。また日本のディフェンスはとても優秀でヒットを残すのが非常に難しい。どんなに強い打球を打っても好守備に阻まれることも多いんだ」と週刊ベースボールの取材で語っている。

 日本の野球にきっちり適応している今年の活躍は十分に合格点をつけられる。ボイトは日本の生活をすっかり気に入っている。「私生活では本当に素晴らしい国、文化、食事だと感じるし楽しんでいるよ。最近では仙台うみの杜水族館に行ってきたんだ。子どもたちは魚が大好きだからとても気に入っていたし、イルカのショーもとても楽しかったよ」と声を弾ませていた。

 楽天ファンは、杜の都でこれからも本塁打を量産する姿が見たいだろう。来季の去就が注目される。

写真=BBM
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