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名球会入りへあと1勝 田中将大と対戦した他球団から「意外な評価」が

 

バットの芯を外す投球


日米通算200勝まで残り1勝を迫っている田中将


 シーズンは残り4試合で2位・DeNAと3.5ゲーム差。厳しい状況となり、注目されるのが日米通算200勝に王手を掛けた田中将大の登板試合だ。

 8月21日のヤクルト戦(神宮)で5回3安打1失点に抑え、今季2勝目をマーク。大記録に王手を掛けたが、その後は3連敗と足踏みが続いている。直近の投球内容を見ると決して悪くはない。9月15日のDeNA戦(横浜)は6回5安打2失点。5回までは無失点に抑え、6回に2点を先制されたが試合を作った。続く21日の中日戦(バンテリン)は6回途中5失点で降板。2点の援護を受けたが、直後の初回二死に上林誠知に右翼へソロを浴びると2回に一死一塁で石伊雄太に左翼への2ランで逆転を許した。3回以降は3イニング連続三者凡退に抑えたが、6回一死一塁で細川成也に中堅フェンス直撃の適時三塁打を浴びて降板した。

 スライダー、スプリットに加えて、カットボールでバットの芯を外す投球にモデルチェンジしているが、対戦した他球団のコーチは意外な感想を口にする。

「ファームで調整期間を経て一軍に戻ってきた後に対戦しましたが、直球の球質が変わったように感じます。差し込まれているので打者に聞くと『思った以上に(球が)きていると。直球が球速表示以上に速く感じるので、スプリットやスライダーが生きてくる。投球内容は春先より確実に良くなっているように感じます』

「200勝投手が消えても不思議ではない」


 時代が移り変わり、日米通算200勝を達成するハードルが上がっている。現役時代に巨人のエースで通算203勝をマークした野球評論家の堀内恒夫氏は週刊ベースボールのコラムで、以下のように語っていた。

黒田博樹ダルビッシュ有、田中将大は、中4日で投げるメジャーで登板数を増やすことができた。勝ち星も伸びていった。奇しくも俺と同じ通算203勝を挙げている黒田は、メジャーに在籍した7年間で5度の2ケタ勝利を挙げるなど、中4日100球の登板間隔と球数制限の中でムダな力を省いた投球術を身につけたんじゃないかと、俺は推察するね。その結果、日本に帰ってきた黒田は広島に在籍した最後の2年間で、メジャーの経験を生かして勝ち星を積み上げることができ、通算200勝に到達することができた」

「ところが、黒田が16年限りで現役を引退してから、日本で200勝を挙げるピッチャーが出てきていないのは非常に残念だ。それどころか、200勝投手が消えてしまってもなんら不思議ではないし、日本では絶滅種に指定されてしまうかもしれない。なぜこんな事態に陥ったのか。日本では先発ピッチャーが中6日で登板するようになったからだよ。いまの先発ピッチャーは、昔に比べたら圧倒的に登板回数が少ない。それでも、ケガをしなければいいんだけど、球数を少なくしたいまでも、けっこう故障持ちのピッチャーが増えているからね」

チームのために全力を尽くす


 田中将は一時代を築いた名投手だ。楽天にドラフト1位で入団すると、高卒1年目の07年に11勝をマークし、13年は24勝0敗、防御率1.27と驚異的な成績で球団創設初のリーグ優勝、日本一の立役者となった。メジャー挑戦後も、名門・ヤンキースの先発ローテーションで6年連続2ケタ勝利をマーク。21年に楽天で日本球界復帰以降も先発で奮闘していたが、日米通算200勝達成への道は険しい。昨年は右肘を手術した影響でコンディションが上がらず1試合登板のみに終わり、入団以来初の未勝利に。楽天を退団して巨人で再起を誓った。

 入団会見で日米通算200勝について質問が及ぶと、以下のように語っていたのが印象的だった。

「残り3勝というところをフォーカスされますけど、自分としては3勝で終わる気持ちはありませんし、一つでも多くチームのために勝利に貢献したいと思っています」。

 大記録達成を通過点に、完全復活できるか。2位争いが大詰めを迎えた中、登板機会が与えられればチームの勝利のために全力を尽くす。

写真=BBM
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