法政二に逆転負け

橘高は法政二高との神奈川県大会準々決勝で敗退した[写真=BBM]
【9月27日】
秋季神奈川県大会準々決勝
法政二高8-4橘高
「私学優勢」と言われる激戦区・神奈川でこの秋、公立勢で唯一、8強に残ったのは川崎市立橘高校だった。法政二高との準々決勝。橘高が4回表に先制し、その裏に1対2と勝ち越されるも、5回表に4対2と逆転した。しかし、グラウンド整備とクーリングタイムを挟んだ6回裏に3失点してリードを守れず、終盤にも失点を重ね、4対8で敗退した。
就任2年目の木寺康貴監督は、無念の表情で取材スペースに現れた。
「学年を問わず、力のある者が試合に出る。(1年生で先発を務めた)郷上(凌希)は、今大会を通じて信頼して起用した。よく投げてくれましたが、しっかりした野球をされた相手校さんの実力が上回り、ウチの力不足。足りないのは、私です。流れを読む力。子どもたちに『ここだ!』というポイントを指導し切れなかった。ありがたい場をいただき、この冬に奮起する活力をいただきました」
木寺監督は狛江高(東京)を経て、日体大では準硬式野球部でプレーした。大学卒業後は東京都内の私立高校で2年勤務し、のちに、川崎市立の中学校で15年指導した。中体連専門部長を務め、塚越中では2度、関東大会に出場している。24年に橘高へ赴任。神奈川の中学校の軟式野球から高校野球界へ転身したケースで言えば、今年1月に他界した佐相眞澄氏(川崎北高-相模原高)がいる。
「佐相先生には生前、大変お世話になりました。雲の上のような存在です。少しでも近づけるように、精進していきたいと思います」
佐相氏は今年6月に育成功労賞を受賞。監督在任時は「打ち勝つ野球」を目指し「打倒・私学」を前面にした熱血漢だった。木寺監督も高い志を持って、生徒たちと接している。
「甲子園に出場して、甲子園で勝つのが目標」
そこに「壁」はない。
「この秋は良い相手さんと、良い経験をさせていただきました。公立、私学とかは関係なく、来年の春、夏につなげていきたいと思います」
目についた考えて行動する姿

就任2年目の橘高・木寺監督は「甲子園で勝つのが目標」と、生徒たちと思いを一つに日々の活動を展開している[写真=BBM]
8強という景色を見た、最大の収穫を語る。
「常に主体性を求めているんですが、この秋を通じて、考えて行動する姿が目につきました。それが、成果です。何が求められているのか、子どもたちが理解したのが大きいです」
今春のセンバツでは、横浜清陵高が21世紀枠で神奈川勢として初めて選出された。県立校が甲子園でプレーするのは1954年の湘南高以来、71年ぶりだった。神奈川県高野連はこの秋の県大会後、21世紀枠の県推薦校を選ぶ。橘高は候補校の一つに挙がることが予想される。準々決勝敗退後、悔しさは当然あるだろうが、すぐに気持ちを切り替え、キビキビと引き揚げていたのが印象的だった。清々しい雰囲気を醸し出す、応援したくなるチームだ。
文=岡本朋祐