「法政二高は弟分ですから」

法政大学応援団の吹奏楽部10人が友情応援。神宮球場さながらのノリの良い応援曲で、スタンドを盛り上げた[写真=BBM]
【9月27日】
秋季神奈川県大会準々決勝
法政二高8-4橘高
橘高との準々決勝。サーティーフォー保土ヶ谷球場の三塁側応援席は、法政二高のスクールカラーであるオレンジに染まった。
この日は学校の関係で、自前の吹奏楽部が試合会場に足を運ぶことができなかった。母校を指揮する絹田史郎監督が「応援は選手たちの力になるんです」と“助っ人”として依頼したのが、法政大学応援団の吹奏楽部だった。
法政二高硬式野球部OBで、法政大学応援団OBでもある倉賀野哲也さんが窓口役となった。高校時代は内野手の控え、大学では4年時、幹部として渉外責任者を務めた。
「法政二高は弟分ですから、学校から依頼があれば、お手伝いするのは当然です。私にとって野球応援は生き甲斐なので!! お役に立てるのであれば、何でもしますよ!!」
倉賀野さんは法大応援団の現役部員にすぐさま連絡。4年生幹部のインスペクターである松本晟夢さん(横須賀高)以下、10人が友情応援に訪れた。ちょうどこの日、法大は東京六大学野球リーグ戦の空き週であったため、日程的にタイミングが良かったのである。
「私は高校時代、吹奏楽部に在籍していましたが、コロナ禍で野球応援をする機会に恵まれませんでした。今、こうして高校野球に携わることができて、うれしい気持ちでいっぱいです」(松本さん)

法政二高サイドはスクールカラーのオレンジに染まった[写真=BBM]
今夏の神奈川大会でも助っ人を担っており、高校野球応援の流れ、勝手は分かっていた。法政二高は硬式野球部の公式戦と吹奏楽部の行事と重なるケースが多々あり、その際、倉賀野さんは法政大学応援団のOB・OGに要請することもある。「演奏なしでの公式戦は回避するのが責務」と、倉賀野さんは率先して動いてきた。
法政二高は橘高に逆転勝ちし、25年ぶりの4強進出を決めた。10月4日に予定される準決勝(対立花学園高)で勝利すれば、33年ぶりの関東大会出場が決まる。準決勝も法政二高吹奏楽部の動員は難しいという。法政大学応援団は早大戦を控えており、派遣は厳しい。倉賀野さんは準決勝後、すぐさま人員集めに奔走。大一番へ向けた準備を進めていた。付属校だからこそ実現できる、固い絆である。
文=岡本朋祐