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規定投球回達成が未経験も実力は球界屈指 他球団から高評価の「巨人の左腕」は

 

長身から投げ込む角度あるボール


来日3年目の今季も6勝に終わったグリフィン


 3位でのCS進出が決まった巨人。リーグ連覇を逃し、2位争いでもDeNAに敗れたが、CSに向けて気持ちを切り替えなければいけない。短期決戦に向け、復調が期待される左腕がフォスター・グリフィンだ。

 今季は14試合登板で6勝1敗、防御率1.62。クォリティースタート(先発投手が6回以上投げ、かつ自責点が3以内)率は76.9%と高い数字を残したが、稼働率を考えると満足できない。シーズンを通してコンディションが整わず78イニングにとどまり、8月3日に右膝痛で登録抹消されると、一軍のマウンドに戻るまでに2カ月近く要した。復帰登板となった9月27日のDeNA戦(横浜)では、2回4安打4失点KO。初回にダヤン・ビシエドの犠飛、松尾汐恩の適時打で2点を先制されると、2回も二死から蝦名達夫に四球を与え、桑原将志に2ランを被弾した。直後の打席で代打が送られて降板。投げる球の質は悪くなったが、久々の実戦登板で制球が甘くなり早々とマウンドを降りた。

 今年が来日3年目。2023年は20試合登板で6勝5敗、防御率2.75、昨年は20試合登板で6勝4敗、防御率3.01といずれも2ケタ勝利、規定投球回数をクリアできなかったが、他球団の首脳陣は「190センチの長身で球に角度があるので、直球が球速表示より速く感じる。あとあの体格で器用なんですよね。スライダー、カットボール、チェンジアップ、ナックルカーブ、スプリットと多彩な変化球を操り、制球が安定している。試合をきっちり作るし良い投手だと思います」と高い評価を口にする。

完投能力のある先発が少ない巨人


 今年は阪神がリーグ優勝を決めた126試合を消化した時点で78勝45敗3分け、勝率.634。2位だった巨人は61勝62敗3分け、勝率.496で17ゲームの大差をつけられた。巨人OBの堀内恒夫氏は9月中旬に週刊ベースボールのコラムで、以下のように分析していた。

「その理由は、阪神には才木浩人村上頌樹、ジョン・デュプランティエ、伊藤将司大竹耕太郎伊原陵人という6人の先発投手がいるからである。しかも右3人、左3人というバランスの良さを誇り、大竹以外は完投能力も高い。中継ぎ陣は石井大智及川雅貴桐敷拓馬湯浅京己岩貞祐太と続き、抑えには岩崎優。この6人は右2人、左4人という布陣だが、充実していることに変わりはない」

「その一方で、巨人には完投能力のある先発投手が極めて少ない。今季2ケタを上回る勝ち星をマークしている山崎伊織にしても、完投は1。チーム全体でも5月23日のヤクルト戦(東京ドーム)でプロ初完投初完封勝利を挙げた赤星優志を加えてもわずか2だ。120試合を超えて完投がわずかに2という現状は、まさに非常事態だ。従って中継ぎ陣にしわ寄せが来る。大勢田中瑛斗中川皓太、抑えのライデル・マルティネスは早くも50試合を超える登板数を記録している。船迫大雅も50試合登板が目前だ。はっきり言って、登板過多である。その理由は勝ちパターンと負けパターンの役割分担が確立できていないということ。これが、役割分担が明確な阪神とは大きく異なる点だ」

DeNAに強い左腕


 CSの短期決戦は先制点を奪われると苦しくなるため、先発陣の踏ん張りが不可欠になってくる。4年ぶりのリーグ優勝を飾った昨年はDeNAと対戦したCSファイナルステージで苦杯を喫した。グリフィンは第3戦に先発登板して4回3安打1失点。5回以降に救援陣に託したが、1-2で敗れて3連敗に。その後に2連勝して1勝分のアドバンテージを含めて3勝3敗と盛り返したが、第6戦で2-3と敗れて日本シリーズ進出は叶わなかった。

 今年はCSファーストステージでDeNAと対戦する。グリフィンは復帰登板で痛打を浴びたが、今季DeNA戦は5試合登板して3勝1敗、防御率2.88をマーク。阪神と対戦するファイナルステージも見据えなければいけないが、DeNAを倒さなければ戦う権利を得られない。助っ人左腕はどの試合を首脳陣に託されるか。巨人ファンは快投を期待している。

写真=BBM
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