ほぼ完全に封じた投球

侍ジャパン社会人代表の右腕・近藤は、アジア選手権のMVPを受賞した[写真=BBM]
【第31回 BFA アジア選手権】
侍ジャパン社会人日本代表は9月28日、第31回 BFA アジア選手権(中国)の決勝で台湾に11対0で勝利し、2大会連続21度目の優勝を遂げた。チームは30日に帰国。金メダルを手にしたメンバーが羽田空港内で取材対応した。
右腕・
近藤壱来は台湾との決勝で先発し、6回無失点に抑え、打線に流れを呼び込んだ。中国との一次ラウンドでも、先発で6回無失点の安定感。今大会12イニングをほぼ完全に封じて、文句なしのMVPを受賞した。
「日本とは環境が違うので、怖さもありましたが、相手打者の反応も見ながら対応することができました。もともと泥臭く投げていくタイプなんですが、失敗を恐れずにバッターに向かっていきました。難しいところもありましたが今後、自チームでも生かせる。自分の野球人生の財産になる」
鳴門渦潮高から三菱自動車倉敷オーシャンズを経て、四国IL・香川で3シーズンプレーし、2023年からはJR四国に在籍している。独立リーグから社会人野球という、一つのモデルケースを確立させたい強い思いがある。
「先頭を走っているつもりです。活躍することで、珍しい経歴を重ねてもやれるということを、見ていただきたいと思っています」
初の代表入り。最もインパクトを受けたのは「贅沢だった」こと。それは一体、何か――。
「トレーナーをはじめ、スタッフに恵まれました。治療器具も、JR四国では見たこともない最新鋭のものでした。手厚いケアがあったからこそ、(一次ラウンドから)中3日の決勝でも万全の状態で投げることができました。素晴らしい環境で約2週間、野球をやらせていただきました」
来年9月には、アジア競技大会(愛知)が控えている。
「まだ、選ばれるかも分からないので……。自チームでは都市対抗、日本選手権を目指しています。そこに向けて取り組んだ結果、見ていただき、選んでいただければ、と。私自身がやるべきことに集中したいと思います」
8月で27歳。JR四国に金メダルという形だけではない、最高の土産を持ち帰る。
文=岡本朋祐