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日米通算200勝達成の田中将大 「来季は2ケタ勝利」が現実的な目標に

 

史上4人目の偉業


9月30日の中日戦で日米通算200勝を達成した田中将


 ついに、達成した。巨人田中将大が9月30日の中日戦(東京ドーム)で6回2失点と好投し、今季3勝目をマーク。日米通算200勝を達成した。

 今年のレギュラーシーズン最後の登板で、節目の記録に到達した。初回に3点の援護をもらうと、3回に細川成也に2ランを浴びたが、その後は立ち直った。6回は三番の上林誠知をカットボールで一ゴロ、四番のジェイソン・ボスラーをスプリットで中飛、五番の福永裕基をカットボール三ゴロとクリーンアップを三者凡退に仕留めて降板。7回以降は救援陣が無失点と踏ん張った。

 日米通算200勝を達成した投手は野茂英雄黒田博樹ダルビッシュ有(現パドレス)の3人のみ。先発として高水準のパフォーマンスを長年続けなければ、たどり着けない領域だ。松坂大輔岩隈久志と一時代を築いた好投手たちがこの記録に届いていないことが、難易度の高さを物語っている。

記録達成の難しさ


 田中将は楽天で昨年1試合登板に終わり、入団以来初の未勝利に終わった。オフに退団すると、巨人に移籍。開幕から先発ローテーションに入ったが、5月からファームで3カ月過ごすなど順風満帆ではなかった。8月21日のヤクルト戦(神宮)で今季2勝目を挙げて日米通算200勝に王手をかけたが、その後は3連敗。バックの拙守に足を引っ張られる場面が度々見られた。現役時代に巨人のエースとして通算203勝をマークした野球評論家の堀内恒夫氏は、記録達成の難しさについて週刊ベースボールのコラムで以下のように語っていた。

「田中将は巨人生え抜きの選手ではない。だから味方選手が、節目の記録に挑戦する田中将に感情移入しないというわけではない。敗戦投手となった8月28日の広島戦(マツダ広島)ではショートを守る泉口友汰のミスもあったが、田中将同様に味方野手もガチガチに緊張していることは間違いない」

「かく言う俺も、現役時代の1980年に田中将と同じ通算200勝到達まであと1勝に迫りながら、2試合足踏みしたことがあった。だが、6月2日のヤクルト戦(後楽園)で200勝の“大台”に到達している。7安打、1失点の完投勝利だった。完投といっても、6回を投げ切ったところで、雨足が激しくなってきたために審判から『コールドゲーム』が告げられたからである。晩年を迎えていた俺は、その年にわずか3勝5敗1セーブという不本意な成績しか残せなかった。巨人は終盤にAクラスの3位へ滑り込んだものの、監督の長嶋茂雄さんが辞任に追い込まれている。長嶋さんには本当に申し訳ないことをしたと、いまでも悔いが残る。それだけ、晩年に差しかかった投手の節目の記録達成にはリスクがつきまとう」

見事な復活劇を演じた左腕


昨年の2勝から今季は11勝と復活した大野


 野球人生で金字塔を打ち立てたが、今季10試合登板で3勝4敗、防御率5.00という成績に納得していないだろう。新しい投球フォームが体になじむまで時間が掛かる。来年は入団会見で目標に掲げていた2ケタ勝利が現実的な目標になるだろう。

 見事な復活劇を演じた同学年の大野雄大(中日)は、大きな刺激になる。昨年は2勝に終わったが、今年は20試合登板で11勝4敗、防御率2.10と奮闘した。

「今年は、遅いボールを使うようになりました。スライダーとカーブの間、スラーブです。9月26日で37歳。真っすぐでガンガン行くわけにもいきません。何か打者の目線を変えると言いますか、新しいスタイルをつくらないと生き残っていけません。球速は多少落ちても質はなるべく落ちないように。新しい変化球を交ぜながら、何とか生き残っていきたいと思っています」と自己分析している。プロの第一線で活躍し続けるためには創意工夫が必要になる。11月に37歳を迎える田中将もまだまだ発展途上だ。

 戦いはまだ終わっていない。リーグ連覇を逃して3位に終わったが、CSファーストステージで2位のDeNAと対戦して下克上を目指す。修羅場をくぐり抜けてきた田中将の経験値は貴重だ。登板に備えて最善の準備を尽くす。

写真=BBM
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