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【高校野球】準決勝を突破した法政二 スタンドを盛り上げた「六大合演OBOGバンドReturns!」

 

「六大学のメンバーは、学校の境目がない」


法政二高の応援席では「六大合演OBOGバンドReturns!」のメンバーが演奏を繰り広げた[写真=田中慎一郎]


【10月4日】
秋季神奈川県大会準決勝
法政二高3-2立花学園高

 一塁側応援席は、友情の輪が広がった。

 法政二高は25年ぶりの準決勝進出。この日、同校吹奏楽部は授業の関係で、足を運ぶことができなかった。同じ状況だった準々決勝では、法政大学応援団から吹奏楽部10人が「助っ人」として駆け付けた。

 33年ぶりの関東大会出場をかけた準決勝は「六大合演OBOGバンドReturns!」から14人が派遣され、スタンドを盛り上げた。何が驚きかと言えば、東京六大学の各応援団(部)の卒業生が演奏したのである(慶大2人、明大4人、法大5人、東大1人、立大2人)。

「Returns!」は東京六大学応援団連盟に加盟する各応援団(部)の卒団(部)生で構成されている。約60人のメンバーがおり、年1回の定期演奏会を開催(今年5月で8回目)。練習は原則的に月2回で、本番前は週1回、さらには長野で2泊3日の合宿を行うなど、本気で音楽と向き合い、親睦も深めている。

 今回は法政大学応援団OBOG会からの派遣要請により、集まった精鋭たちである。同バンドが東京六大学の付属校の硬式野球部を応援するのは初めてのことだという。代表の工藤陽介さん(明大OB)は言う。

「私たち六大学のメンバーは、学校の境目がないんです。今日は、心の底から法政を応援する。こんな幸せなことはありません。演奏会でも各校の校歌メドレー、第1応援歌メドレーも披露させていただいており、他の五大学の曲も、まったく違和感なく演奏することができます。六大学の校歌、応援歌はすべて自分たちのもの、という認識があります」

 法政大学応援団は今年100周年。OBOG会長の田中利幸氏は法政二高硬式野球部のOBで、77年秋の県大会準優勝時は主将で正捕手だった。同硬式野球部から大学応援団に入団するのは第1号で、4年時は応援団長を務めた。この日は神宮で東京六大学リーグ戦(対早大戦)が行われていたが、お礼のため、サーティーフォー保土ヶ谷球場に出向いた。

「普段から東京六大学の集まりの中で接する機会がありますが、本当にありがたいことです。法政のOBだけでも集まるのが難しい中で、これだけの方が手を挙げていただいた。このスタンドの光景を見て、うれしいです。法政大学応援団のリーダ部は4学年で6人。いまの現役高校生も、こうした六大学のつながりを目の当たりして、大学入学後は応援団に入団してくれればありがたいですね」

 熱烈的な友情応援の後押しもあり、法政二高は立花学園高を下して、33年ぶりの決勝進出と関東大会出場(山梨開催)を決めた。学校の枠を超えた人とのつながり。東京六大学野球連盟は今年、結成100周年を迎えた。スタンドを彩る応援団(部)は一心同体だ。歴史と伝統が築いた絆の深さをあらためて感じた。

文=岡本朋祐
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