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【高校野球】優勝校として関東大会へ…決勝進出の法政二でカギを握るエースと四番

 

緩急自在の投球スタイル


法政二高のエース・松田は2失点完投。33年ぶりの関東大会進出を決め、喜びを表現した。左袖には甲子園優勝2度を意味する星2つが縫い付けられている[写真=田中慎一郎]


【10月4日】
秋季神奈川県大会準決勝
法政二高3-2立花学園高

 1点リードで迎えた9回裏。このイニングを抑えれば、33年ぶりの関東大会出場が決まる。先頭打者を失策で出塁を許した。次打者は犠打で一死二塁。6000人の観衆が見守る中でも法政二高の背番号1を着ける松田早太(2年)は慌てない。後続2人を抑え、逃げ切った。

「気持ちですかね。大きな舞台を経験したことがないので、立ち向かっていくだけ。自分の全力を尽くす。うれしいです。OBの方々が作られた歴史があり、その上で、自分たちが新たな足跡を記せたことはうれしいです」

 付属の法政二中出身である。

「父(太郎さん)が法政大学OBで、幼少の頃、東京六大学を観戦したんです。恵まれた環境、神宮の景色に魅了され、法政大学で野球をやりたいと思い、中学受験をしました」

法政二高のエース・松田は制球力抜群で、緩急自在の投球で、的を絞らせない投球が持ち味だ[写真=田中慎一郎]


 松田によると中学時代、3年夏は川崎市大会16強。目立った実績はない。軟式出身の右腕がなぜ、ここまで伸びたのか。地道な練習に尽きる。ブルペンでは常に試合を想定して投球した。「目標設定をして、アウトロー10球とかを連続して投げるんです」。実戦同様の緊張感を持った取り組みで、制球力が磨かれた。

 ストレートの最速は、横浜商大高との4回戦で計測した140キロ。変化球はカーブ、チェンジアップと緩急自在のスタイルを得意とする。

 手応えをつかんだのは、11年ぶりの16強に進出に貢献した今夏の神奈川大会だ。桐蔭学園高との4回戦を7回途中1失点で勝利投手。県上位常連校との一戦で、自信をつけた。一方で、東海大相模高との5回戦では2回途中5失点降板。チームも8回コールドで敗退(2対9)した。無念の黒星も、成長の糧とした。

 1992年以来の関東大会進出だ。「強豪校との対戦になりますが、自分のピッチングをして、チームの勝利に貢献し、センバツを勝ち取りたい」。無欲のエースは、ステージが上がっても自らの投球に徹するだけである。

先制2ランを放った四番


法政二高は1回表、四番・榑松が先制2ラン。試合の主導権を握った[写真=田中慎一郎]


 エースと主砲が活躍すれば勝つ。象徴とするような展開だった。1回表二死一塁から四番・榑松正悟(2年)が右越え2ランで先制し、試合の主導権を握った。母校・法政二高を指揮する絹田史郎監督は「勝負強さがある。ここで一本ほしいという場面で必ず打つ。鋭い打球の延長線上に本塁打がある。本人も中距離ヒッターと言っていますが、まさにそうだと思います。貴重な一本でした」と称えた。

 この日は父・伸介さん(巨人スカウトディレクター)がスタンドで観戦した。

「今朝の段階で、名古屋で予定していた視察が(雨天で)中止になり、こちらに来られることになったんです。何かの縁があったのかもしれません。本塁打? 完璧な当たりでしたが、ビックリしています。良いものを見せてもらいました。夏は5回戦進出(16強)。3年生が良い流れを作ってくれ、この2年生以下の新チームにつながっていると思います」

 法政二高は来春のセンバツ選出への重要な資料となる、関東大会へと駒を進める。神奈川からは優勝校(1位校)、準優勝校(2位校)が出場。関東・東京の一般選考枠は6。関東の基数は4枠で、東京は1枠。最後の1校は両地区の比較検討により選出される。県順位も選考に影響が出るため、決勝も内容が問われることになる。エース・松田と四番・榑松。2人がキーマンとなるのは、間違いない。

文=岡本朋祐
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