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盗塁王4度獲得も戦力構想外 「スピードスター」が過去に明かした驚きの胸中とは

 

数字以上のチーム内貢献度


今季限りで戦力外となった西川だが現役続行を目指している


 最下位に低迷したヤクルトは今オフ、池山隆寛新監督の就任が発表された。チームが改革を推し進める中で、盗塁王を4度獲得した実績を持つ西川遥輝の退団が決まった。

 移籍2年目の今季は若手の台頭もあって出場機会が減少し、49試合で打率.174、0本塁打、6打点、1盗塁。9月5日に2度目の登録抹消をされて以降は、一軍で出場機会がなかった。ただ、イースタン・リーグでは44試合出場で打率.276、1本塁打、12打点、1盗塁。選球眼の良さに定評があり、出塁率.449はさすがだ。西川は若手に対しても惜しみなく助言を送っている。残している数字以上にチーム内での貢献度は高かった。

 若返りが進むのはヤクルトだけではない。かつて日本ハムでチームメートだった選手たちが野球人生の分岐点を迎えている中、中田翔(中日)が今季限りでの現役引退を発表した。西川が特別な思いを持つ先輩だ。

「『寂しいな』って近ちゃん(ソフトバンク近藤健介)と話していました。日本ハムで10年以上一緒にプレーさせてもらいましたが、ああ見えて人に優しいし、愛嬌の塊やし、強面やけど、頼ったらそれ以上に応えてくれる。どんな人にも愛されていたなと。なんやかんや、『あの人まじで無理』と言っていた人が、気づいたら近くにいるみたいな。不思議な力があるんだろうなと思います。野球界の現役としていなくなるのは寂しいですけど、一個人・中田翔との付き合いは終わるわけではない。子どもたちともよく遊んだので、また会えるのを楽しみにしています」と勝っていた。中田は腰痛で万全のコンディションを取り戻せず身を引くこと決断したが、西川は大きな故障がない。他球団で現役続行を模索する道を選んだ。

際立った野球センスに向上心


 日本ハムで一時代を築いた選手だ。4度の盗塁王を獲得するなど、プロ通算343盗塁をマーク。走攻守そろったリードオフマンで高卒2年目の12年に71試合出場と頭角を現したが、野球センスが際立っているだけでなく、向上心が強かった。日本ハム時代にすごいと思った選手について、週刊ベースボールの対談企画で以下のように語っている。

「いろいろと影響を受けた人はいるけど、最初に衝撃を受けたのはダルビッシュ有さん(現パドレス)と田中賢介さんかな。1年目の春季キャンプが始まってすぐに紅白戦があって、この2人が対戦したんだけど、その初球を賢介さんがいきなりセンター前に打ったときに、なんだか感動しちゃったんですよね。2人ともまだキャンプが始まってすぐなのに、ダルさんはいきなりすごいボールを投げ込んでくるし、対する賢介さんも鋭いスイングでそれを初球から打ち返した瞬間は1人のファンになったような感覚で見ていた。同時にこんなハイレベルの中で自分はこれからやっていかなくちゃいけないんだなと」

「あとは結果で応えるしかない」


 2014年に一番打者に定着し、全試合出場して打率.265、8本塁打、57打点、43盗塁をマーク。自身初の盗塁王に輝き、13本の三塁打もリーグ最多だった。大きく飛躍したシーズンだったが、充実感で満たされたわけではなかったという。翌15年に意外な心境を吐露している。

「自分は5年目だけど、4年目が終わったときにすごくいろいろと考えることがあって。同級生で親交もあるヤクルトの山田哲人がすごい活躍でタイトルとかを取っているのを見て、自分の4年目もこうならないといけなかったんだろうなと。それは栗山(栗山英樹)監督からも言われたし、あの1年目のキャンプで見た賢介さんのレベル、現在の山田のレベルにはまだまだ追いつけてないって思う。でも、それでもこれだけ試合に使ってもらっているから、あとは結果で応えるしかないんだけど」

 日本ハムで球界を代表する選手として活躍した後は楽天、ヤクルトに移籍。若手の頃から存在が刺激になっていた山田哲人と共にプレーした。すべての経験が野球人生の大きな糧になっている。来年はどの球団のユニフォームを着てプレーしているか。33歳のスピードスターは、まだまだ錆びついていない。

写真=BBM
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