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故障なければ能力はエース級 CSで救援に配置転換された「DeNAの元巨人右腕」は

 

CSでフル回転の可能性


今季はプロ12年目のシーズンだった平良


 2位のDeNAがCSファーストステージで巨人に2連勝し、ファイナルステージに進出を決めた。2戦目は逆転サヨナラ勝利を飾ったが、見逃せないのは救援陣の踏ん張りだ。先発のアンドレ・ジャクソンが1回5失点で早々とマウンドを降りたが、2回以降は石田裕太郎平良拳太郎伊勢大夢森原康平佐々木千隼が延長10回まで無失点に抑えた。延長11回に勝ち越しを許したが、直後の攻撃で2死走者なしから4連打で2得点を奪い、鮮やかな逆転勝利を飾った。

 DeNAの不安要素は救援陣だったが、平良が見事な働きを見せた。6回から登板すると、一死一塁で代打・丸佳浩をシンカーで一ゴロ併殺打に仕留めると、7回は佐々木俊輔浦田俊輔泉口友汰と一番から始まる上位打線を三者凡退。先発が主戦場だが、チームが必要とする役割で抑えることが勝利につながる。阪神と対戦するファイナルステージは先発、救援でフル回転する可能性が十分にある。

2020年に見せた輝き


 FA移籍した山口俊の人的代償で巨人から移籍したのが、2016年オフ。輝きを見せたのが20年だった。開幕から先発ローテーション入りし、クォリティースタート(QS、先発投手が6回以上投げて自責点3以内)を8試合連続達成するなど抜群の安定感を見せる。打線の援護に恵まれず、登板後に救援陣が崩れる試合が続いたため、14試合登板で4勝6敗、防御率2.27と白星は伸びなかったが、QS率は71.4%を記録。先発の軸として期待されたが、その後に試練が待っていた。

 翌21年に右肘痛を訴え、6月にトミー・ジョン手術を受けることに。オフに育成契約を結んでリスタートを切った。22年は1軍登板なしに終わったが、23年は一軍復帰登板となった4月5日の巨人戦(横浜)で6回無失点と好投し、888日ぶりの白星をマーク。三浦大輔監督の期待は大きく、「手術を経験して意識も変わった。元どおりに戻るというより、元どおり以上に。一軍の先発の枠を空けて待っているわけじゃないので、そこは勝負していけよという話はした」と評していた。

 昨年は右肩痛と腰痛で2度の戦線離脱。4試合登板で2勝0敗、防御率1.21だった。「故障がなければエースになれる素材」と評されてきたが、シーズンを通じて稼働できない。今年は12試合登板で4勝3敗1ホールド、防御率2.95。5月中旬から2か月以上ファーム調整するなど、投球フォームで試行錯誤を繰り返した。光が見えたのはシーズン終盤だ。9月は2試合登板で2勝0敗、防御率1.64。公式戦で初の救援登板となった10月1日のヤクルト戦(横浜)は1回を三者凡退ときっちり抑え、プロ初ホールドをマークした。

同学年の好左腕


力強いストレートが武器の阪神・高橋


 CSで対戦する阪神には、印象深い投手がいる。同学年の高橋遥人だ。週刊ベースボールの取材で以下のように語っている。

「ストレートと言えば、同学年の阪神・高橋遥人投手。実は沖縄・今帰仁中3年の春に、全国大会(文部科学大臣杯 第1回全日本少年春季軟式野球大会)の準決勝で常葉橘中の高橋投手と対戦したことがあって、沖縄や九州の大会でも見たことのないようなストレートを投げていました。ボールの下を振っているのが分かるくらい、速くて伸びている。試合は0対2で敗れましたが、7イニング制で21アウト中半分以上は三振を取られたと思います。プロに入って、2019年のCSファーストステージ第3戦で互いに先発したときに対戦しましたが、あらためて速いなと。テレビで見ても突き刺さるような球で、やっぱりすごいなと思います」

 高橋も故障の多さがネックになり、平良と同様に入団以来規定投球回をクリアしたシーズンが一度もないが、手元で伸びる直球や落差の鋭いフォークを武器に潜在能力の高さを評価されている。高橋はファイナルステージ第3戦の先発が予想されるが、平良も負けられない。2年連続の下克上に向け、救世主になれるか。

写真=BBM
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