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会心のドラフトの阪神 大学No.1スラッガーの立石正広は「外野コンバート」可能性が

 

熾烈な競争でチーム力アップ


阪神からドラフト1位で指名された立石


 今秋のドラフトで、会心の指名だった球団が阪神だった。大学No.1スラッガーの立石正広を1位指名。広島日本ハムと競合し、見事に当たりクジを引き当てた藤川球児監督は「最高です。残りクジがありました。切磋琢磨して、しばらく先までタイガース、未来が明るくなりました。胸を張って、また(日本シリーズで)福岡に行きます。来シーズン、一緒にもう1回リーグを勝ちたいので。タイガースに入ったつもりで、明後日から(日本シリーズを)見て欲しい」と場内インタビューでメッセージを送った。

 阪神はリードオフマンの近本光司、クリーンアップを担う森下翔太佐藤輝明大山悠輔とドラフト1位で入団した選手が打線の軸になっている。立石は2年春に打率.500、リーグ新記録の5本塁打で、14打点で3冠王を獲得。3年秋の明治神宮大会では、大会新記録の10安打を放ち、打率.667、2本塁打をたたき出した。広角に長打を飛ばすスラッガーが加入することで破壊力がさらに上がる。

 注目されるのは守備位置だ。創価大では3年まで三塁、4年から二塁を守っているが、三塁は佐藤輝、二塁は中野拓夢がいる。佐藤輝は外野も守れるが、今年は三塁で安定した守備を見せていることから、立石が外野に挑戦する可能性が十分に考えられる。大学日本代表の合宿で外野の守備につき強肩を披露している。俊足にも定評があり、適性は十分にあるだろう。阪神の外野陣は中堅が近本、右翼が森下と2枠が埋まっているが、左翼は固定できていない。もちろん、他の選手も立石に負けられない。高寺望夢前川右京中川勇斗小野寺暖のほか、野手に転向する西純矢も外野の一角を狙う。熾烈な競争が、チーム力を高めることは間違いない。

ドラフト2、3位も大学生野手


ドラフト2指名の谷端は好打の内野手だ


 ドラフト2位以下の指名も、思い描いた形になった。2位の谷端将伍(日大)は強打に定評がある三塁手。3年生だった昨年の春に打率.327、秋に同.417をマークして2季連続首位打者を獲得。東都一部リーグで2季連続首位打者は2006年の日大の先輩・長野久義(巨人)以来の快挙で、「尊敬する先輩に並ぶことができてうれしいです。自分も長野さんのような勝負強い打者になりたい。これからもっとレベルアップして、長野さんに追いつけるよう頑張ります」と声を弾ませていた。立石と共に将来の中軸を担う選手として、期待が大きい。

 3位の岡城快生(筑波大)は俊足巧打のリードオフマン。公立進学校の岡山一宮高から、猛勉強の末に一般受験で筑波大に合格している。高校時代は遊撃を守っていたが、大学進学後に外野へコンバート。昨冬の侍ジャパン大学代表合宿では50メートル走で1位の5秒82を計測するなど、抜群の身体能力が際立つ。筑波大の川村卓監督は「盗塁ができる足がありますし、守備範囲が広く肩が強い。体はまだ細いところがありますから伸びしろもあるので、NPBに入れてもらえて環境に慣れていけば、3年後には素晴らしい選手になるんじゃないかと思います」と太鼓判を押す。まだまだ攻守で粗削りだが、技術を磨けば大きく飛躍する。

ドラフト4位は高校生右腕


ドラフト4指名の早瀬は好素材の右腕だ


 4位の早瀬朔(神村学園)は甲子園に3度出場した本格派右腕。185センチの長身でしなやかなフォームから投げ下ろす直球、スライダーが武器で、制球力に定評がある。今夏の甲子園は初戦で敗退したが、沖縄で開催されたU-18W杯では、イタリアとの一次ラウンドで救援登板し、1回2/3を投げて打者5人を完全に封じて開幕戦の白星発進に貢献した。5位の能登嵩都(オイシックス)は球団史上初の投手で支配下指名。今季イースタン・リーグで23試合登板し、12勝4敗、防御率2.60で最優秀防御率、最多勝利、最高勝率、最多奪三振の4冠を獲得した。縦に大きく割れるカーブは大きな武器になる。

 投打共に充実している阪神で、一軍に定着することは容易ではないが、黄金時代構築へ新たな力が不可欠だ。熱狂的な阪神ファンの応援を背に受け、新たな挑戦が始まる。

写真=BBM
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