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【首都大学リポート】正捕手を任された東海大1年・中森昂 タテジマのプライドを守るために必勝を期す次戦

 

時間を費やした打撃練習


東海大は1年生捕手・中森がマスクをかぶり、奮闘している[写真=大平明]


【10月27日】首都大学一部リーグ戦
帝京大8-6東海大(帝京大2勝1敗1分)

 首都大学リーグ第8週2日目。1勝1敗のタイで迎えた3回戦が引き分け(9回終了時点で、球場使用時間のため再試合)となり、東海大と帝京大の4回戦が行われた。東海大のマスクをかぶったのはルーキーの中森昂(1年・敦賀気比高)だ。

 中森が捕手を始めたのは野球を始めた小学校2年生の時から。「田中将大投手(巨人)のボールが受けたくて、幼い頃からキャッチャーの防具にあこがれがあったみたいです」。

 敦賀気比高では2年春と3年春のセンバツに出場。2年時は大阪桐蔭高と対戦し、前田悠伍投手(ソフトバンク)の前に抑え込まれた。「それまでの自分はあまり努力するタイプじゃありませんでした。でも、テレビで全国放送されているなかで恥ずかしい思いをして、それからは普段の練習から気持ちを入れて取り組むようになりました」。

 進路はプロも考えていたが、東海大に進学。入部して間もないなか、春のシーズン前のオープン戦では初戦から起用された。しかし、結果は23打数2安打。その2本のヒットも共に内野安打で悔しい思いをしたことから奮起。「大学に入ってからは毎日、素振りやバッティングの練習をしているので自信が付いてきました」。

 今春にリーグ戦デビューを果たしたが、守備での途中出場のみで打席には立てなかった。そこで、さらにバッティング練習に時間を費やした。

「高校の頃はポイントを近めにしていたのですが、大学に入ってからストレートはポイントを前にして打って、変化球は近くで捉えるようにしています。このバッティングをモノにするため、少し近いところから真っすぐや変化球を投げてもらって、自然と体が対応できるようにしています。最近になって始めた朝練でも5時30分から1時間半くらいはバッティング練習をしています」

 さらに、リーグ戦が始まってからは週末に対戦する各ピッチャーをイメージしながら、それぞれ100スイングずつ。多い時は1日で1500スイングしている。

上級生もしっかりリード


 今秋は故障を抱える柳元珍(4年・八王子高)に代わり正捕手の座を任され、開幕2戦目の城西大2回戦からスタメンで出場。第2週の日本体育大1回戦では初ヒットを記録。第4週の帝京大2回戦では初ホームランも放った。

「2球目のストレートだったのですが、完璧な手応えでした。大学では長打を増やしたいと思って、今シーズンはウエイト・トレーニングも始めたのですが、打球が飛ぶようになったと感じています」

 本人は「守備が売り」と話しており、送球には絶対の自信を持つ。そして、リードについては「基本はピッチャーの得意なボールを中心にしているのですが、米田天翼さん(3年・市和歌山高)と庄司裕太さん(3年・東海大相模高)はコントロールが良くて球種も多いのでバッターや状況を見ながらリードしています」。長谷川国利監督は「体は大きくありませんが馬力がある選手。上級生のピッチャーに対してもしっかりとリードができる」と評価している。

 この日の帝京大4回戦では六番・捕手で出場。バッテリーを組んだのは初先発の杉浦成海(1年・東邦高)だったが、2回裏、森田大翔(2年・履正社高)にレフトへ一発を浴びた。「(杉浦は)オープン戦を含めてもあまり経験がない投手なので、同じ1年生ですが自分が引っ張るつもりでいました。森田選手のホームランはインコースの真っすぐで差せると思ったのですが、自分の配球が甘かったです」と反省を口にしている。だが、一方でバッティングでは2安打。8回の第4打席は「チームとしてセンターを意識していて、その通りのバッティングができました」とセンターへヒットを放っている。

 しかし、チームは6対8で敗れ、5位タイでシーズンを終了。勝ち点、勝率で並んだ城西大と順位決定戦を行うこととなった。入れ替え戦を回避するためには、絶対に負けられない試合となるが「この秋、成績が上がらないのはキャッチャーをしている自分のせいだと感じているので、順位決定戦では自分がチームを引っ張るつもりで勝利に貢献したいです」と中森。タテジマのプライドを守るためにも、次戦は必勝を期す。

文=大平明
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