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高校時代の恩師は「まだまだ上に行きそうな気がする」 阪神打線のカギを握る三番・森下翔太

 

このまま終わらない


阪神・森下は3回裏に右前打。ソフトバンクの先発・大津亮介シュートをうまく引き付け、逆方向へとうまく運んだ[写真=毛受亮介]


 崖っぷちに追い込まれた。阪神は第1戦で先勝したものの、第2戦から3連敗。ソフトバンクに日本一の王手をかけられた。第5戦。本拠地・甲子園を埋め尽くすファンは、勝利を信じている。このまま終わるはずがない。

 打線のカギを握るのは、不動の三番・森下翔太だ。第4戦は2安打を放ったが、8回裏無死一、二塁の場面では見逃し三振に終わった。カウント2ボール2ストライクからの6球目、松本裕樹が投じた155キロの外角ストレート。常に自ら仕掛ける森下には珍しいシーンだった。相手バッテリーの配球の裏をかかれたのか、手が出なかったように映った。反省はその日まで。試合は待ってくれない。翌日に向けて、気持ちを切り替えていくしかない。

 森下がマインドセットを変えることができる性格と明かすのは、東海大相模高時代の恩師・門馬敬治監督(現・創志学園高監督)である。

「プロは毎日、試合がある。負けても次がある。いい意味で、捨てる勇気が必要になってくる。どの基準で捨てられるか? 臆することなくやれています。落ち着いてプレーしているように見受けられるので、自分というものがあるのだと思う。日本シリーズ前には『まだまだです』と話していました。あの言葉から何かやりそうな予感がしたんです。僕の幸せは、教え子たちの活躍。うれしい気持ちになる。森下はまだまだ上に行きそうな気がします」

 豊富な引き出し、学習能力がなければ、厳しいプロの世界では生きていけない。

 第5戦。不動の三番は、チームが置かれた状況に支配されることなく、フレッシュなマインドで右打席に向かう。

文=岡本朋祐
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