週刊ベースボールONLINE

首都大学リポート

【首都大学リポート】「勝負強くてコンタクト力がある」 入れ替え戦で殊勲の一打を放った城西大2年・石井利篤

 

9回表に猛攻


城西大・石井は逆転適時打。待望の新戦力が活躍した[写真=大平明]


【11月1日】首都大学一部リーグ戦
(一部二部入れ替え戦)
城西大8-4明星大(城西大1勝)

 首都大学リーグ、一部二部入れ替え戦。一部6位の城西大と二部優勝の明星大による1回戦が行われた。試合は4回表に城西大が永野悟史(2年・相洋高)の2点タイムリーで先制すると、明星大は5回裏、鵜飼陽太(3年・帝京高)と適時三塁打と中田光琉(3年・東海大静岡翔洋高)の2点適時二塁打で逆転。そのまま9回表を迎えたところで1点を追う城西大の猛攻が始まった。

 勝田心(4年・尾道高)の一塁線を破るツーベースを皮切りに死球と送りバントで一死二、三塁とすると、代打に起用されたのが石井利篤(2年・国士舘高)だった。

「先輩方がつくってくれたチャンスだったので絶対にランナーをホームへ還してやると思って、強く振ることを考えていました」

 ストレートを打ち返した打球は飛びついたファーストの左を抜けるヒット。三塁走者に続いて二塁走者も本塁に生還し、値千金の逆転タイムリーとなった。

「バットの先っぽだったので『どうかな』と思ったのですが、振り抜いていた分、打球も抜けてくれました」

 代走が送られてベンチに戻り「先輩と抱き合って喜んだところで、実感がわいてきました」という石井。村上文敏監督は代打に送った理由について「リーグ戦からピンチヒッターで使っていましたし、勝負強くてコンタクト力がある選手。三塁には俊足の藤田大輔(1年・関東第一高)がいたこともあり、アゴを引いてしっかりと低い打球を打ってくれました」と話している。

 この一打で勢い付いた城西大はヤクルトから2位指名を受けた松川玲央(4年・関西高)の右前適時打や広島の育成1位・小林結太(4年・関西高)のレフト頭上を越す適時二塁打など、さらに4本のヒットを連ねて一挙に6得点。9回裏の明星大の反撃を1点に抑え、8対4で初戦を制した。

パワーアップを果たして


「大学のピッチャーはストレートの球威もキレが違っていて差し込まれましたし、変化球の球種も多いので打席で迷わされてしまいました」と今春まではリーグ戦に出場できていなかった石井。特にパワー不足を感じたため、ウエートトレーニングと食トレに励んだ。「ウエイトでは下半身と背中を中心に全身を鍛え、食トレでは一日2キロ。夜は必ず1キロを食べるようにして体を大きくしてきました」

 体重は入学時の71キロから77キロに増え、スイングは力強さを増した。また、今夏はスローボールマシンを使って打ち込んできた。

「遅いボールを引き付けて強くスイングする練習をしてきました。スイングスピードがはやくなったので真っすぐは引き付けて打ち、変化球は前で捉えられるようになって、打球に力が伝わるようにもなりました。今日の試合のようなゴロも抜けてヒットになってくれています」

 主将の松川からはアドバイスをもらった。

「松川さんは憧れの選手。夏に調子を崩したとき、下半身から打つように教えていただきました。重心を軸足に乗せ、下半身主導のバッティングを心掛けることで粘りが出てきています」

 今秋、リーグ戦にデビューすると、第7週の武蔵大2回戦で初ヒットを記録。第8週の日本体育大3回戦でもヒットを放ち、こうして調子を上げて臨んだ入れ替え戦での殊勲の一打だった。

 白星スタートとなったが「まだ次があるので、この一本で満足せずに勝ち切りたい。2回戦も大事な場面で起用されたら、ヒットを打てるように頑張ります」と意気込みを語った石井。この土壇場での新戦力の台頭は、城西大にとって心強い限りだ。

文=大平明
週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング