誰もが認めるスター選手

2021年まで日本ハムでプレーしていた西川
日本ハムが
ヤクルトを今季限りで退団した
西川遥輝の獲得を12月2日に発表した。5年ぶりの古巣復帰に喜ぶファンは多いだろう。
今季は若手の台頭もあって49試合で打率.174、0本塁打、6打点、1盗塁。5年ぶりの最下位に低迷したヤクルトは
池山隆寛監督が今オフに就任し、チームが改革期に移行している。西川は来年の戦力構想から外れたが、現役続行を希望。古巣から声が掛かった。
日本ハムで誰もが認めるスター選手だった。俊足巧打を武器に4度の盗塁王、外野の守備で4度のゴールデン・グラブ賞を獲得。リーグ最多四球を2度マークするなど出塁率の高さに定評があり、一番の西川が出塁してチャンスメークするのが日本ハムの攻撃パターンだった。だが、4度目の盗塁王を獲得した21年オフに「ノンテンダー」で自由契約に。「僕が言われたのは秋吉(
秋吉亮)さん、大田(
大田泰示)さんのあとだったんですよ。なので、なんとなく覚悟はしていました。それでも『ここまであっさりか』という感じはありましたけど(苦笑)。最悪の場合、野球ができなくなることもあるので、それも頭をよぎりましたし、新たな所属チームが決まるまでは本当にそういう気持ちでいましたね」と当時の心境を週刊ベースボールのインタビューで振り返っている。
「しっかりしたプロ野球選手の姿」
同一リーグの
楽天に移籍が決まったが、日本ハムに感謝の念は常に持っていた。支えてくれるファンに特別な思いを口にしている。
「11年間、北海道で野球をやってきて、ちゃんとした挨拶もできず離れることになってしまいましたが、ファイターズファンには『11年応援していただいてありがとうございました』という言葉が一番に出てきますね。でも球団が変わっただけで、会えないわけではないんでね。一選手として西川を応援してくれていたファンの方もいると思うので、その方々をこれからも大切にしていきたいなと思いますし、新天地でのプレーを応援してくれるファンの皆さんもいるので、そういった人たちにもしっかりといい姿を見せないといけないなと思っています。これからの僕を応援してくださるファンの方に恥ずかしい姿は見せられないですし、しっかりとしたプロ野球選手の姿をお見せできたらなと思っています」
その後は22年から楽天で2年プレー。若手主体のチームで自身の経験を惜しみなく伝えた。勝つ味をすることで、チーム全体の意識が変わる。西川は求められた役割を理解し、「優勝した人にしか、あの感覚というのは味わえないと思います。だからこそ、このチームで優勝したいという思いも強いですね。僕が若いときに優勝できたときも、先輩方におんぶにだっこで優勝できた部分がすごく多かったんです。だから今は僕らが中心となって優勝したい。そうすれば若い選手が『次は自分が主役となって優勝したい』と思えるようになるはずです。その相乗効果がやはりチームを強くすると思うので、また優勝したいと思う選手がいっぱい出てくればもっともっと、さらに強くなるんじゃないかなと思います」と熱弁していた。
まだまだ老け込む年ではない

2024、25年はヤクルトでプレーしていた
楽天を昨年限りで退団し、ヤクルトに移籍初年度の24年は113試合出場で打率.260、1本塁打、24打点、10盗塁。規定打席に到達しなかったが、出塁率.350は最高出塁率のタイトルに輝いた
ドミンゴ・サンタナ、リーグ3位の
村上宗隆に次ぐ高い数値だった。
今年はファームで過ごす時間が長かったが、33歳とまだまだ老け込む年ではない。同学年で日本ハム時代にチームメートだった
ソフトバンクの
有原航平は2年連続最多勝に輝き、チームのリーグ連覇、日本一に大きく貢献している。古巣に復帰した西川は、V奪回の切り札になれるか。2年連続2位となり、「打倒・ソフトバンク」に向けて燃えている中で、頼もしい男が北海道に帰ってくる。
写真=BBM