週刊ベースボールONLINE

HOT TOPIC

通算2000安打は通過点 レギュラー奪取狙う「巨人のFA史に残る功労者」は

 

攻守で随所に輝き


今季、巨人で7年目のシーズンを過ごした丸


 大記録を通過点に、頂点を目指す。巨人の丸佳浩が契約更改で1億2000万円ダウンの推定年俸2億円で新たに2年契約を結んだ。

 今年は開幕直前に「右大腿二頭筋筋損傷」で離脱して約2カ月のリハビリ生活に。5月下旬に一軍昇格し、90試合出場で打率.267、6本塁打、26打点だった。満足できる成績ではなかったが、攻守で随所に輝きを放った。

 8月19日のヤクルト戦(神宮)で自身初のサイクル安打を達成。「三番・右翼」で出塁すると、初回に5号右越え2ラン、3回に右前打、5回に中越え二塁打と早くも王手を掛けた。6回は四球で出塁すると、7回一死三塁の好機で右中間を破る適時三塁打で記録を達成。「最後、全然足が回ってなくて本当に疲れた。頼むから自分の足、持ってくれと。もうちょっとキレイなスライディング決めたかったけど、変なスライディングになって」と苦笑いを浮かべたが、「まさかこの歳で達成できると思っていなかったので良かった」と36歳のベテランは感慨深げだった。

浮き沈みがありながら


 9月15日のDeNA戦(横浜)は守備で魅せた。左翼でスタメン出場すると、0対0の5回二死満塁で度会隆輝の左翼線へ切れていく打球を猛ダッシュで追いかけ、左腕を目いっぱい伸ばしてダイビングキャッチ。「僕の飛び込む距離感的に、ドンピシャのところだった。うまいことタイミングを合わせていくことができました。『絶対に捕ったろう』と思っていたので、その思いがつながってよかった」と振り返った。

 丸は打つだけの選手ではない。広島時代の2013年から巨人1年目の19年まで7年連続でゴールデン・グラブ賞を受賞し、現在はチーム事情に合わせて外野の3つのポジションを守る。全盛期に比べて脚力は落ちたが、球際の強さは健在だ。

 巨人にFA移籍して来年が8年目。常に順風満帆だったわけではない。21年に打撃不振で9年ぶりのファーム降格を味わい、23年はコンディション不良に苦しみ、94安打で13年以来10年連続100安打以上マークした記録が途切れた。だが、試練から何度もはい上がる。昨年は打率.278、14本塁打、45打点とリードオフマンで復活し、4年ぶりのリーグ優勝に貢献した。

「それ(重圧)はありましたよ」


日本ハムから巨人へFA移籍し、好成績を残した小笠原


 巨人にFA移籍した選手の中で873試合出場は史上最多。「FA史に残る功労者」と言えるだろう。他球団から巨人にFA移籍したスター選手の中には、思い描いた活躍ができずに苦しむケースが少なくない。日本ハムから巨人にFA移籍し、打率3割、30本塁打を4年連続記録した小笠原道大が週刊ベースボールのインタビューで以下のように語っている。

「それ(重圧)はありましたよ。メディアからの取り上げられ方が、全国的なものになりますよね。どうなのかなというのがありました。ただ、それまでやってきたことを評価されて移籍したので、1打席1打席、同じことをやるしかないのかなと。四の五の考えてもしょうがない。やるしかないんだと思ってやりました」

「ほかの人がどうだったかのは分かりません。そこは何とも言えませんが、僕のときは僕がやりやすいようにチーム全体がバックアップしてくれたのは確かです。僕のことを守ってくれたというか、余計な気を遣わないでいいように、やりやすい環境をつくってくれましたね。選手だけでなく、ジャイアンツはスタッフの皆さんもすごいんです。それは中に入って初めて分かったことです。選手を尊重してくれると言うか。決して、日本ハムが尊重してくれなかったわけではないのですが」

 丸は残り71本に迫った通算2000安打を射程圏内に捉えている。松本剛が今オフにFAで日本ハムから加入して外野の定位置争いは一層熾烈になるが、コンディションを整えて試合に出続ければ来季中に確実に達成できるだろう。大きな節目を乗り越えた先には、悲願の目標がある。広島、巨人で計6度のリーグ優勝を経験したが、日本一には一度も手が届いていない。今年こそ頂点に立って、ナインやスタッフと喜びを爆発させたい。

写真=BBM
週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング