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2年間で計3勝 菊池雄星に弟子入りで殻を破りたい「巨人のドラ1右腕」は

 

一軍に定着できず


今季で2年目のシーズンを終えた西舘


 V奪回を狙う巨人で、必要とされているのが若手の台頭だ。この右腕も殻を破ってほしい。来季で3年目を迎える西舘勇陽だ。

 2年前のドラフトで巨人、日本ハムから1位指名を受け、当たりクジを引いた巨人に入団。「自分のときのドラフト会議からもう2年がたつんですね。当日は午前中に練習をして、午後はゆっくりして、普段とあまり変わらず時間が過ぎていきました。緊張はありましたけど、自分の人生が決まるって思うと、ワクワクしました。日本ハムと巨人の2球団から1位で指名していただいて、とてもうれしかったです。ただ、どういう表情をすればいいのか……とりあえず真顔でいよう、と(笑)。中央大学の先輩でもある阿部(阿部慎之助)監督がクジを引いてガッツポーズしたのを見ていました。自分を当てて喜んでくれている姿は、やっぱりすごいうれしかったです。ドラフト1位でのプロ入りを目標にしていたので、忘れられない日になりました」と振り返っている。

 1年目の昨年はセットアッパーで起用され、開幕から10試合連続ホールドを記録。好スタートを切ったが、投球に安定感を欠いた6月下旬からファーム暮らしに。その後は先発で調整したが一軍で結果を残せなかった。28試合登板で1勝3敗1セーブ20ホールド、防御率3.82。今年も先発、救援と幅広く起用されたが、15試合登板で2勝3敗1ホールド、防御率4.22。右肩痛で離脱するなど一軍に定着できなかった。

3年目に飛躍した阪神の右腕


 常時150キロ近い直球にスライダー、カットボール、フォーク、カーブを操り、三振奪取能力が高いが、制球力が課題だ。良い球を投げる再現性を高めることが大きなテーマになる。プロ3年目の飛躍へ。そのお手本になる投手が村上頌樹(阪神)だ。村上はウエスタン・リーグで新人の21年に最多勝、最優秀防御率、最高勝率の三冠に輝き、翌22年も最優秀防御率、最高勝率の2冠を獲得と格の違いを見せていたが、一軍の登板機会は2年間で計2試合登板のみだった。

 岡田彰布監督が就任した23年に大きな転機を迎える。2年ぶりの先発登板となった4月12日の巨人戦(東京ドーム)で7回まで無安打無四死球の快投を見せると、その後も安定した投球で先発ローテーションに定着。22試合登板で10勝6敗1ホールド、防御率1.75の大活躍で最優秀防御率&新人王に輝き、リーグ優勝、日本一の立役者となった。今季も26試合登板で14勝4敗、防御率2.10の好成績で、自身初の最多勝、最多奪三振(144)のタイトルを獲得。2年ぶりのリーグ優勝に導いた。

先輩たちの助言を吸収して飛躍


今季は最多勝、最多奪三振のタイトルを獲得した村上


 村上は23年に大ブレークした要因について、週刊ベースボールのインタビューで以下のように振り返っている。

「誠志郎(坂本誠志郎)さんがいろいろな組み立てをしてくれたからです。試合前などに『このバッターはこうやから、こういうふうに攻めていこう』とか『こういう攻め方だといけるよ』というようなことも話し合ったりしていましたので。僕自身も、その意図を理解して投げられていたので、すごくありがたいですね。もちろん野手の皆さんがしっかり守ってくれたことも大きいです。僕自身も、野手のリズムを崩さないように無駄な四球は出したくはないと思っています。やはりそういう四球から失点するという確率が高まると思っていますので、そこは意識して投げています」

「自主トレのときにヤギさん(青柳晃洋)と配球の話をしていて、そういうことを話していました。そこで『7回は失敗するのだから、自分を自分自身で苦しめなくていい』ということを言われていたので……。それと誠志郎さんから試合中に『ここ本塁打を打たれても、ソロで1点のみやし、得点差あるから気にせずにゾーンで勝負してこいよ』と言われ、ああ、ゾーンを通していこう! と思ったりしました。そのおかげで四球を少なく投げられていると感じています」

 先輩たちの助言を吸収し、実践したことで大きく飛躍した。西舘も今オフに花巻東の先輩・菊池雄星(エンゼルス)と自主トレを行い、チームの大黒柱である山崎伊織にも弟子入りする。多くの学びを得て、潜在能力を発揮する姿を期待したい。

写真=BBM
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