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自己評価は厳しいがメジャーが熱視線 村上宗隆と同学年の「巨人の剛腕」は

 

セットアッパーに配置転換


今季はセットアッパーとして奮闘し、最優秀中継ぎのタイトルを獲得した大勢


 侍ジャパンの井端弘和監督が来年3月に開催されるWBCの出場内定メンバー8選手を発表した。大谷翔平(ドジャース)、菊池雄星(エンゼルス)、伊藤大海(日本ハム)、石井大智(阪神)など球界を代表する投手たちが選出される中、巨人のブルペンを支える大勢も前回大会に続いて出場が決まった。

 新人の2022年から抑えとして活躍してきたが、ライデル・マルティネス中日から加入した今年はセットアッパーに配置転換された。同じリリーバーでも役割が違うため、調整法で試行錯誤した部分があっただろう。気持ちの切り替えも難しい。「クローザーをやっていたので、中継ぎと言われた当初は『9回を投げたいな』という複雑な気持ちがありましたし、『中継ぎのタイトルを獲ろう』という気持ちにはなれなかったです。確かにライデル(マルティネス)と比べると積み重ねてきたもの、残してきた結果が、やっぱり僕のほうが劣っていた。『そりゃ、そうかな』とは思いながらも、なかなか晴れた気持ちにはなりませんでした」と週刊ベースボールのインタビューで胸中を明かしていた。それでも、きっちり結果を出すのはさすがだ。マウンドに上がれば、150キロを常時超える剛速球とフォーク、スライダーを決め球に打者をねじ伏せた。

「シーズンに入れば『勝ちたい』という気持ちのほうが強くなりますし、チームが同じ方向を向いていないといけない。『9回に投げたい』という思いを持ち続けることも大事ですけど、その半面、僕もジャイアンツの選手ですしジャイアンツの勝利が一番です。もちろんクローザーにしかできない仕事はありますけど、8回は同点の場面で行くこともありますし、クローザーとは違った場面もたくさん経験することができた。シーズンを過ごしていく中で、『チームが勝てばいい』という気持ちは大きくなっていきました」

バックネット裏で熱視線


 62試合登板で8勝4敗1セーブ46ホールド、防御率2.11をマーク。自身初の最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得したが、向上心の強い右腕に満足感はない。「うれしいという感情は思ったよりもないですね。自分の調子もあまり良くなかったですし、守備の方たちに助けてもらいながらアウトを取って、タイトルを獲らせてもらったというか。自分ひとりで達成したものではないですし、野手の方たちに感謝したいという気持ちのほうが大きいです」とナインに感謝の思いを口にしていた。

 大勢はメジャーの注目度が高い。登板の際は米国のスカウトがバックネット裏で熱視線を送っていた。評価を高めた国際大会が、23年のWBCだった。準決勝のメキシコ戦で1点ビハインドの9回にマウンドに上がると無失点で切り抜け、直後の逆転サヨナラ勝利を呼び込んだ。決勝の米国戦でも2点リードの7回に登板して無死一、二塁のピンチを背負ったが、マイク・トラウトを右直、ゴールドシュミットも遊ゴロ併殺打に仕留めて得点を許さなかった。2度目の出場となる今回のWBCでは起用法が現時点でまだ分からないが、シーズンを通じて抑え、セットアッパーの役割を経験しているので心配はないだろう。

チームリーダーとしての自覚


 巨人のV奪回に向けても、期する思いは強い。今年は阪神が独走でリーグ優勝を飾り、15ゲーム差の3位と大差をつけられた。

「ジャイアンツは勝たないといけないという、OBの方々がつくり上げてくださった伝統があります。これからのジャイアンツを担う20代中盤、若手の選手たちがその気持ちを持ちながら一軍の舞台で活躍しないと、強いジャイアンツをつなげていくことができない。和真(岡本和真)さんもいなくなると思いますし、ベテランの方々に頼ってばかりではいけないので、本気で取り組んでいかなければならないと思っています」。

 ヤクルトからポスティングシステムでホワイトソックスへの移籍が決まった村上宗隆と同学年の26歳。中堅になり、チームリーダーとしての自覚が芽生えている。WBCで大会連覇を飾り、巨人で再び頂点へ。来年は最高の年にできるか。

写真=BBM
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