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来季は打棒爆発の予感 凡ミス目立つも身体能力が高い「巨人の長距離砲」は

 

シーズン終盤に好成績


2年目の来季はさらに日本球界に適応して今季以上の結果を残したい


 岡本和真のメジャー挑戦が決まった巨人は、新たな四番の活躍がチームの命運を握る。有力候補の長距離砲が来日2年目を迎えるトレイ・キャベッジだ。

 打って、走って、守って。身体能力が非常に高く、エンゼルス時代の2023年に3Aで打率.306、30本塁打、32盗塁でトリプルスリーを達成している。巨人に入団が決まり、「自分の最大の長所は闘争心。攻撃ではパワー、守備では積極性、走塁ではスピードを見てもらいたい」と力強く宣言していた。

 開幕戦から2試合連続アーチを放つなど華々しいデビューを飾ったが、相手バッテリーが警戒を強めるとボール球に空振りをする場面が目立つように。6月は月間打率.129と快音が止まった。全力プレーが持ち味だが状況判断を誤ったプレーで試合の流れを変えてしまうことも。守備や走塁で凡ミスが度々見られ、7月12日にファーム降格した。だが、この苦境からはい上がる。試合前の早出練習に参加したり、首脳陣の助言に真剣な表情で耳を傾けたりして打撃を修正した。「結果にとらわれず、自分のプロセスをしっかりと信頼して、常に全力を尽くすことで状態が上がってきた」。2週間後に再昇格すると、8月が月間打率.278、4本塁打、9月は月間打率.337、3本塁打と調子を上げていった。

“和”を守ることが一番のキー


来日7年間で打率.321、171本塁打をマークしたクロマティ


 ウォーレン・クロマティは「巨人史上最強の助っ人」の呼び声が高い。現役時代に首位打者、最多安打のタイトルを獲得するなど来日7年間で通算.321、171本塁打、558打点をマーク。明るい性格とナインやファンを盛り上げるパフォーマンスでムードメーカーとしても大切な存在だった。助っ人外国人が日本で活躍するために必要なことについて、週刊ベースボールのコラムで以下のように語っている。

「どの外国人選手も日本で成功するには、自分が新入生になったつもりで、細かい部分も見逃さず、日本野球のスタイルを学ぶことが大切だ。日本の投手はコントロールも配球もいい。バッターはただ強くスイングするだけではダメで、技術と準備、日々修正していく力を持っていなければならない。そして、良きチームメートであること。チームメートと一緒に箸を使って弁当を食べ、麺類を日本式にすする。プレーは派手でもいいが、自分の国にいるのと同じように、大声を出して派手に騒いではいけない。“和”を守り、『こんにちは』といった日本語からコミュニケーションを取る努力をすることが、一番の“キー”だと僕は思う」

「オープンマインドを忘れない」


 キャベッジは日本で成功したいという思いが伝わってくる選手だ。「昨年、アストロズで菊池雄星投手(現エンゼルス)と同僚でした。彼との交流に加え、自分の妻と彼の奥さんが非常に仲良くさせてもらって、日本に来る決断をしたときも菊池夫妻から助言をもらいました。最初に言われたのは『オープンマインドを忘れない』ということ。何でも受け入れる姿勢をしっかりと示すことが大切だ、と。ほかにも公共交通機関での移動方法や、いいレストランなどいろいろと教わりました」と明かしているように、首脳陣や選手たちと積極的にコミュニケーションを取ってチームに溶け込んでいた。

 来日1年目は123試合出場で打率.267、17本塁打、51打点。まずまずの結果だが、得点圏打率.177は改善の余地がある。日本野球の配球に慣れた部分がある一方で、来年は相手のマークが一層厳しくなる。昨年のシーズン途中に入団したエリエ・ヘルナンデスは56試合出場で打率.294、8本塁打、30打点とリーグ制覇に貢献したが、今年は打撃の調子が上がらず52試合出場で打率.211、2本塁打、8打点と不本意な成績に終わり、退団が決まった。

 活躍し続けることが難しい世界で、キャベッジは打棒爆発なるか。30本塁打、100打点をクリアできる力を十分に持っている。打撃タイトル争いに参戦するような活躍を見せれば、V奪回の可能性がグッと高まることは間違いない。

写真=BBM
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